【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領が米国家安全保障会議(NSC)を再編し、側近のスティーブン・バノン米首席戦略官・上級顧問をメンバーから外したことが5日わかった。複数の米メディアが伝えた。NSCは軍人出身のマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)が取り仕切る。政権内でバノン氏ら側近グループとの主導権争いが激しくなっている可能性もある。
トランプ氏は政権発足後、外交・安保の専門家ではないバノン氏を常任委員に抜てきしていた。一方で中核メンバーである統合参謀本部議長、国家情報長官(NID)を非常任委員に降格したが、この人事に与野党から反発の声が上がっていた。
NSCは安全保障に関する最高意思決定機関で外交や軍事、政府機関の活動と国防政策の調整などを大統領に助言する。