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【衝撃事件の核心】
「大阪城が光ってへんやん」真田丸イベント期間中の消灯、近隣住民が慰謝料求め提訴
大阪のシンボルともいえる大阪城(大阪市中央区)。その威容は世界各国の観光客を引き寄せ、ライトアップされた日没後は昼間とはまた違った、優美なたたずまいを見せる。ところが、大阪城の魅力向上を目的に西の丸庭園で開かれた人気テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」のイベント中、普段のライトアップが中断されることに。これに憤慨したのが、夜の大阪城を自宅から毎日鑑賞していたという近所の男性だった。「市民の楽しみを奪う違法行為だ」。男性は大阪市に損害賠償を求めて法廷闘争に打って出た。ナニワっ子の熱き大阪城への思いを、裁判所はどう受け止めたのか。
暗闇に浮かぶ天守閣…美しい夜景が一変
原告は、城から半径約1.5キロ圏内に住む坂本真一さん=仮名。訴えによると、ライトアップが中断されたのは昨年11月~今年3月のこと。普段は日没から午後11時半まで点灯されているが、期間中はその姿を拝むことができないことがあったという。
坂本さんは今年1月、城を所管する大阪市を相手取り、141万円の慰謝料を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
地裁には坂本さんが自宅から撮影したライトアップ時のものと、消灯時の2枚の写真が証拠として提出された。
確かにライトアップ時の写真は、暗闇の中に大阪城の姿がくっきりと浮かび上がっている。一方、消灯時は近くのビルの光だけが映し出され、そこに城があるとは全く分からない。坂本さんの自宅からの夜景が一変したのは確かだろう。