「たとえツアーであっても、地図や電話のかけ方などが載っている詳しいガイドブックは持って行ってください。また、簡単な辞書や会話集は持って行きましょう。発音ができなくても、単語を指させば相手に伝わります」
「世界約100ヵ国も旅していると、よほど英語が堪能なのではないか? と言われるのですが、そもそもアフリカやユーラシアなどでは英語を話せる人は都会にしかおらず、少し田舎に行けばみな現地語なので、言葉が通じないのが普通なのです。でも、「困っている」ということはどこでも伝わるようで、中東の街の迷宮のようなバザールではよく迷子になって、店の人にホテルまで送ってもらいましたし、イランでは乗っていた長距離バスが明け方に到着したとき、隣に座っていたおばさんに手を引っ張られて自宅へ連れていかれたこともあります。私のことが心配で連れ帰ったのだと後にその家の娘さんから聞き、ほっとしました。すべてを疑ってはキリがないので、その時は自分の直感を信じてお世話になりましたが、声をかけてくれる人が信じてもよい相手かどうか、警戒心は必要です」
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白石さんは最後に「今回、被害に遭われた方は大変ショックだと思いますが、無事に帰国できることを願います。また、旅行先で困っている日本人を見かけた方は、声をかけてみてあげてください」と述べていた。今後、旅の体験を語るトークイベント等でも、安全対策については積極的に発言していくという。
旅行先の国や地域、利用した旅行会社によって必要な対応はかなり異なり、注意が必要だが、どんな場合にも言えることは「たとえツアーであっても旅行会社に任せきりにせず、旅行先の基本的な情報は自分で抑えておくことが、いざという時に身の安全を守ることになる」ということ。海外旅行は非日常を体験できる機会だが、非日常はつねに非常時と隣り合わせでもあるということを心に留めたい。
白石さんは4月14日(金)に「旅の本屋のまど」にてトークイベント「世界の珍しい肉を巡る旅」を開催する。( http://www.nomad-books.co.jp/ )
イベントでは、白石さんが世界一周して食べた21種の珍しくて美味しい肉についてスライドを眺めながらたっぷり話が聞ける。
デイリー新潮編集部
新潮社
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