春先になると決まって熊の目撃情報と共に熊を素手で撃退したという、うさんくさい情報が地方のローカル番組として流れる。
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熊を素手でやっつける爺さん
武勇伝を語りたがる爺さんが嬉しそうにテレビに登場するのだ。
リポーターに担がされて踊らされて、爺さんは得意げに熊と戯れた武勇伝を語りだす。
「熊が私の目を見て突進してきたから、エイっていって後ろに投げ飛ばした。これでもかっ、これでもかぁっ、参ったかぁっ。」
う〜ん。爺さん参ったよ。ごめんなさい。
熊との格闘でできたのか、婆さんにくじられたあとなのか虫刺され見たいな傷を自慢げに見せる。
リポーターもやめときゃいいのに
「痛いですか?」
「こんなのツバつけときゃ治る」
その下りも正直いらなくねぇ。
爺さん熊を素手でやっつけたんだってさ。
熊は無理っしょ。どこからどこまでが嘘なの?
どこからどこまでが本当なのと文脈的に使いたいのだけど、はなから信用していないし、UFOに連れ去られたと叫んでくれた方がまだ、爺さんすげ〜ってなる。
リポーターに質問された、おんとし72歳の爺さんはプルプル震えて残像拳を使いながら嬉しそうに応対している。
リポーターも質問しながら笑いを堪えている始末。スタジオの若手キャスターも、凄いお爺さんですねぇ〜絶対に真似しないでくださいね。
全然凄い感を出していないし、どうでもいい話のように切り上げて半ば馬鹿にしてるようにしか見えないし、はなから真似なんてしないし。
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片田舎だから熊は、普通に出没するのだけれど、どだい熊は無理っしょ。
熊さんも人間の爺さんがいるから大切に扱わなきゃってスルーして気を遣ってくれたんだと思う。ほんとに爺さん無事で良かった。
バラエティ番組で地方の名物爺さんを特集するのなら笑えるんだけど、地方の報道番組の中で流すネタではない。
因みに毎年のように爺さんが変わってるように感じるのだけど、オーデションなのかローテーションなのか疑いたくもなる。
爺さんがとても嬉しそうで幸せそうだから、唯一ほっこりしてスルーするけど。
そもそも、視聴者が嘘か真かを判断するような報道なんていらない。
爺さんには悪気はないし全く悪くはないのだ。
テレビという花の舞台に魅せられて、ほんの少しだけ?半分ぐらい? 全部? 話をもっただけなのだ。寛大な心で許そう。
ローカル番組のコンセプトがわからない
そもそもテレビ局側の番組構成がおかしいのだ。コンセプトが本当にわからない。
地方番組は本当に笑えない。
親子の野生熊に襲われた場合、本当に命の危険に晒される。報道番組としてしっかり捉えるのであれば、そこに笑えない笑いはいらない。気の緩まないようしっかりと伝えていただきたいものだ。
爺さんの後ろに映っているテレビに出たいよぉ〜目立ちたいよぉ〜の田舎のガキ共は、背負い投げの真似をしている。僕達、絶対に間に受けちゃ駄目だよ。
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因みに爺さんの家族はどう思っているんだろう。そっちの方が少々気がかりだ。
婆さんは、爺さんの武勇伝を聞いて誇りに思い惚れ直しているのだろうか、はたまた、余計なところに顔を出さないでデイサービスに行きなさいって叱咤しているのであろうか。
テレビ局が何の意図があって何を狙って、爺さんの熊撃退の武勇伝を放送しているのかが未だによくわからないのである。