【社説】韓国のスポーツ選抜廃止、まずは延世大・高麗大から

 先進国ではどこもたとえスポーツ選手でも勉強をしなければ大学には入れない。全米大学体育協会(NCAA)は世界トップレベルの選手であっても、大学での成績が4.0満点の2.0以上がないと試合には出られないと定めている。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に在学中の女子プロゴルファー、アリソン・リーは「大会が終わると友人から講義内容について知らせてもらい、夜遅くまで勉強する」と語ったことがある。また北米男子プロ・バスケットボール・リーグ(NBA)で活躍する台湾系米国人のジェレミー・リンは、勉強とスポーツを両立してハーバード大学を卒業した。

 小学校の時から体育特技生として大学に入ることを目指し、日々猛練習を続ける児童・生徒は韓国国内でおよそ8万人はいるという。その中でプロのスポーツ選手や指導者になれるのは1%にも満たず、残りは社会でスポーツ以外の仕事に従事して生きていかねばならない。しかし勉強もせずスポーツしか知らない彼らは大人になってどのような仕事に就けるのだろうか。小中高校の若いスポーツ選手たちは将来、誰もが高麗大学や延世大学に入る夢を持っているそうだ。だとすればまずはこの両大学が「スポーツ特待生制度は名門大学になじまない」という事実を認め、思い切って制度を廃止すべきではないだろうか。それが大学の真の名誉を高めるだけでなく、大学スポーツ全体に画期的な転機をもたらすはずだ。

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース