40兆円を超えて増え続けるタンス預金はいまや社会問題だ。だが金庫のなかに一体お金はいくら入るのか、メーカーに聞いてもなぜか教えてくれない。単純な問いに答えを出すために実験してみた。
用意したのは、3億円の現金。これだけの紙幣と対面するのは、おそらく一生に一回だけだろう。記者はこんな雑念を振り払い、売れ筋の50リットル型金庫を再現したアクリル箱に1千万円の札束を次々と詰め込んだ――。
現金の保管コストは金融政策の限界を考える上でも大事な要素。預金にマイナス金利がかかった場合、現金保管の方が安ければ預金が現金へと流れてしまうためだ。果たして実験結果はどうだったのか。