果たして、発達障害は遺伝するものなのか。
先に結論を言ってしまうと、現段階では、広汎性発達障害が起きる明確な原因は解明されていないのだ。だからこそ、絶対に遺伝が関係しているとは言いきれない。
しかし見解のひとつとして、広汎性発達障害は先天的要因によって発症するというものがある。
その根拠としては、まず男女の発症率に明確な差があることがあげられるでしょう。広汎性発達障害、多動性注意疾患という2つの発達障害については、女児に比べて男児の発症率が高くなっています。具体的には、おおむね女児1名に対して男児4名の比率で発症しています。
また遺伝情報が極めて近い一卵性双生児の場合、一方が広汎性発達障害だと、もう片方の子どもは90%程度の確率で広汎性発達障害を持っていることも、遺伝的素因が影響しているとされる根拠の1つです。
さらに異なった文化の地域でも、同程度の確率(0.5~0.9%)で広汎性発達障害が発症していることもわかっています。このことからも、現在の医学的研究報告としては環境要因よりも遺伝的要因が大きいと考えられています。
このような研究が進められている中で、実際のエピソードとして、発達障害はやはり遺伝と関係があるのではないかと述べている記事があった。
息子と私の父は間違いなく同じ特性を持っています。
息子が発達障害の診断を受ける前からずっと、私は息子の様々な行動が私の父にそっくりなことに気付いていました。
この記事を書いた筆者の父は、
とんでもなく不器用。お皿を割らずに皿洗いができない人です。そして、シングルフォーカス。庭に水やりをしてと頼むと、足元の花を全部ふんづけて水を撒いています。
衝動性は凄まじく、思ったことをそのまま口に出すため母が「恥をかかされた」と怒って外出先から泣いて帰ってくるなどしょっちゅうでした。
また、残念ながらカッとくると感情のコントロールができないので、家族は大変。
多動と多弁は70を超えた今でもそのまま残っており、「ガサガサゴソゴソしないで!」「ちょっと黙って!」と周囲によく注意されています。
こういった発達障害の特性を持っており、幼少期には様々な問題行動から、幼稚園を1ヶ月で退園させられてしまったという過去もある。
とにかく「大変な子」で、小学校低学年までは幾度も問題を起こしながら、勉強も大嫌いで、成績もすこぶる悪かったそうだ。
母方祖母に早よひ孫!って言われている23歳の私が通ります
おかんは24で私産んでるし母方祖母は21で出来婚してるから、もう産んでもいいと考えてるんだろう
私は発達障害あるし、遺伝すると一生子供が苦しむとか有り得ないし、ちゃんとサポート出来る自信ないから出来るだけ産みたくない>RT— 日生朱音@衣装製作強化&コミスタ練習中 (@hinase_akaneeee) August 20, 2016
親類に赤ちゃんができたと聞くたびに不安になる。
発達障害は遺伝してないか。
今の所、傾向は見えても顕著に特性が表れている子は居ないみたい。
特性が明らかである子が居たとしたら。
私達を見て、私の言葉を聞いて、安心できる様な存在でありたいと思っている。— ふみきち (@fumikichi2525) August 17, 2016
しかし、筆者の父は、最終的には某国立大学を主席で卒業。大学卒業後は企業の営業職として抜群の営業成績をおさめ、リタイア後は法律関係の仕事をしている。
周囲から「ダメな子」認定されていたのが、これ程までに変化したきっかけは何だったのか。
以前、父が話してくれたことがあります。成績が悪く立ち歩きをする父に、小学校4年生のとき担任の先生がこう言ってくれたそうです。
「君は、本当はすごく出来る子なんだよ。僕は知っているよ。」
その先生の言葉が、父に革命を起こしたと言います。それまで何をやっても自分はダメだと思っていたけれども、たった1人でも自分を認めてくれる人がいる、それは父の中で大変なことだったのです。
その後、勉強を含め様々なことに前向きに取り組むようになり、当時、周りと同じことをするのに、他人より数倍の努力が必要だったが、その先生の言葉のおかげで筆者の父は努力をし続けることができたと言う。
以上のように父のことを記事の中で語る筆者は、自分の息子が父とそっくりだと言っているが、本文からは、我が息子が父と同じように発達障害であるということを悲観しているようには思えない。
むしろ、
自分を認めてくれる良き大人との出会い、これは、子どもの人生を変えるものです。
日常的に自信を失うことが多い発達障害児にとって、こんな言葉をかけてくれる人はどれほど貴重なことでしょう。
自分を認めてくれる良き大人、そんな人と子どもが出会うことを信じながら、日々育児に取り組んでいます。
とあるように、前を見て、進んでいっている。
この記事では、発達障害の遺伝についてのことを引き合いに出して語られてはいるが、やはり、発達障害が遺伝する、しないという問題よりも、生まれてきた我が子に、明るい人生を歩んでいってほしいという願いが込められているように思う。
この記事にあるエピソードで、筆者の父が「ダメな子」認定されているのと同じように、発達障害者は、なかなか周囲から良い評価を受けることが出来ない。
それ故に、他人から良い意味で認められた時の喜びは人一倍大きいだろう。しかし、発達障害者にとっては、それが大きな励みとなるのだ。
筆者の息子が歩む人生はきっと、父と同じように困難が幾つも存在するものだ。
より多くの周囲からの理解や、応援が必要である。だからこそ、これからの発達障害者の明るい未来のため、少しでも多くの人が発達障害者を「認める」ことが出来るような社会へ、変化していくことが必要であるのではないだろうか。
via:ヘルスケア大学
via:LITALICO発達ナビ