イオンの岡田元也社長は1日、ヤマト運輸の値上げ表明について「従来のサービスができなくなったら、やめるか値上げするかだ」とあくまで個々の企業の経営判断との見方を示した。ヤマトに続いて日本郵便や佐川急便などが一部の大口顧客に対する値上げ交渉を表明していることについては「談合に近い」と不快感を示した。
同日の入社式後、報道陣の取材に答えた。「全ての企業が5つ星のサービスをする必要はない」としたうえで「サービスが過剰ならその企業は倒れる」と需要に合った価格とサービス水準を実現する重要性を指摘した。
政府主導で進む働き方改革に対し、「この会社ひどいと思った時に辞めて他社に行けない流動性の低さや社会通念こそが問題」と主張。一律に労働時間を削減する考えからは距離を置き、「市場原理などにより民間で自浄作用を働かせることが大事」と話した。