もうずーっと前の話になる。でも、あの時の私は傷ついてそれがまだ癒えていないんだと思う。だから、ここを借りて書いてみる。
7年。学校で、司書として働いた。給料は最後の一年の毎月の手取りはフルタイムで働いて8万9千円ぐらい。薄給なのは覚悟してしたし、やりがいが本当に大きかったのでそれだけを心の支えに頑張っていた。
ああもう無理だわ、と思ったのは、保護者から給料が高いんじゃないかと全体の場で指摘されたときだった。
そうか。保険やら何やらで差っ引かれて手取りがこれだけしかなくて、給料は上がる気配は全くないから、これから先もどんどん少なくなっていく状況だっていうのにこの人は高いと思っているのか。
もちろん、私の手取りが少なくなっていくなんてことをその人が知っているはずもない。それも理解しつつも呆然としている私の横で、事務職員がぼそりと言った。
誰より何より、私の給料の状況を一番知っているのが彼だったので、横から頭を殴られた気分になった。
ああ、本当に無理だわ。
私はこんなところで何をしているんだろう。もう、今年一年限りだと心に決めた。
その日から、何をするにしても今年で最後だと自分に言い聞かせながらやった。
多分そういう反応するだろうなとはわかっていたので、何かあったのかと聞かれたが曖昧に濁し、次の人を募集してくれと伝えた。
後任が決まり、引き継ぎをしたのは4月1日。契約は3月31日までだったが。その日の給料は一切もらっていない。代わりに、校長からの謝罪の言葉はあった。
引き継ぎを1日かけてやっていたところ、そんなにかかるとは思わなかったそうだ。
学校の事務作業と、図書室兼務で司書の資格持ってても未経験なんだから2、3時間程度で終わるわけないじゃん。馬鹿じゃない?こいつと思いつつ、他の教員の前での謝罪だったので、ちょっとだけは気分が上がった。
というところまでが司書を辞めた理由である。場所によって待遇は違うと思う。私よりいい人もいるだろうし、もっとひどいところもあるだろうし。
ふと思うのは、お金がないお金がないというなら、無理矢理人を配置するべきではないだろうと。
だって、それで生活する人はいるんだからね。そういう仕事を選ぶお前が悪いという意見もあるだろうけど。司書はそういう風に言われがちなので、ちょっと辛いところかな・・・
安すぎるやろ?! それ都会の話?田舎? 実家暮らしだったの?