センバツ 大阪桐蔭が優勝 5年ぶり2回目

センバツ高校野球の決勝は史上初めて大阪勢の対戦となり、大阪桐蔭高校が履正社高校に8対3で勝ち、5年ぶり2回目の優勝を果たしました。
大阪桐蔭は1回、1番の藤原恭大選手の先頭打者ホームランで先制し、6回に藤原選手が2本目となるソロホームランを打つなど、6回までに3対0とリードしました。

このあと、8回に同点とされますが、直後の9回、代打・西島一波選手がツーランホームランを打って勝ち越し、この回ヒット6本を集めて一挙5点を挙げて、5年ぶりに2回目の優勝を果たしました。

履正社は、8回に主軸の3連続ヒットで3点を奪って同点としましたが、9回にエースの竹田祐投手が大阪桐蔭打線につかまり、春夏通じての初優勝はなりませんでした。

大阪桐蔭 福井主将「最後は粘り強さを見せられた」

大阪桐蔭高校の西谷浩一監督は「3対0のまま行きたかったが、やはり履正社高校のバッティングがよく、そう甘くはなかった。徳山投手は頑張っていたが、後半勝負と思い、9回に代打の西島選手を送った。西島選手はナイスホームランだった」と試合を振り返りました。
そのうえで、「春の日本一を目指してずっとやってきて、頂点を取ることができた。しかし、夏の甲子園に向けては、履正社をはじめ大阪の強いチームに勝たなければ、戻ってくることができない。またあすから、夏の山を登っていきたい」と、早くも夏の大会を見据えていました。

9回に、先発の徳山壮磨投手の代打で勝ち越しツーホームランを打った、大阪桐蔭高校の西島一波選手は「素直にうれしい。『いつでも来い』と準備していて、1打席にかける思いをぶつけた。徳山投手が粘って投げていたので、負け投手にしたくないとの気持ちがあって出たホームランだった」と話していました。

キャプテンの福井章吾選手は「みんなで春の日本一を目指してやってきたので、とてもうれしい。苦しい試合になるとは思っていた。後半、履正社高校の粘りに負けている感じだったが、最後はここいちばんで粘り強さを見せられた」と試合を振り返りました。
そのうえで、「自分たちの力以上のものを出させてくれるのが甲子園だと思う。夏、絶対にもう1回帰って来たい」と力強く話しました。

履正社 岡田監督「力の差を感じた」

史上初めて大阪勢どうしの対戦となったセンバツ高校野球の決勝。大阪桐蔭に敗れ、悲願の初優勝を逃した履正社の岡田龍生監督は「優勝への壁ではなく、力の差を感じた」と話しました。

1日の決勝。履正社は今大会、好投を見せてきたエースの竹田祐投手が大阪桐蔭打線に4本のホームランを含む14安打を打たれて大量8点を失いました。打線も大阪桐蔭の徳山壮磨投手に5回までノーヒットに抑えられ、8回に一時、3点差を追いつく粘りを見せましたが、最後は突き放されました。

3年ぶり2回目の決勝で悲願の初優勝はならなかった履正社の岡田監督は「優勝への壁を感じるか」という質問に対して「実力が互角なら壁だが、そうではなくて力の差を感じた」と完敗を認めました。

去年秋の大阪府大会では大阪桐蔭に勝っていた履正社。一冬越えて甲子園の大舞台で相まみえた相手との力の差は何だったのか。岡田監督は、「特にバッターの力の差が大きい。大阪桐蔭は下級生でもみんな鋭いスイングをしている。うちの選手でまともに対抗できるのは3番と4番くらいだ」と話していました。

そして、大阪桐蔭と再び対決する可能性がある夏の大阪大会に向けて「今のままでは勝ち抜くことはできない。チーム全体でレベルアップをしなければいけない」と危機感を見せていました。

センバツ優勝校と準優勝校が代表の座を争う夏の大阪大会。春のセンバツでの経験を糧に4か月後、両チームがどんな戦いを見せるのか、注目されます。