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 栃木県那須町で登山講習中の高校生ら8人が死亡した雪崩事故で、高校生らは樹林のない開けた雪面を登っていて雪崩に巻き込まれたとみられることが捜査関係者への取材でわかった。専門家は「雪崩が起きる典型的な斜面」と指摘しており、県警は引率教諭らの判断が妥当だったか、業務上過失致死傷容疑で捜査を進める。

 県警によると、雪崩はスキー場上部の通称「天狗(てんぐ)の鼻」の大岩付近を起点に発生し、160メートル以上流れて樹林帯にまで及んだ。

 捜査関係者などによると、生徒らは那須温泉ファミリースキー場のゲレンデから樹林帯の斜面を登りきった辺りで生き埋めになっていた。生徒らは雪崩で流されたと話しており、雪崩に巻き込まれたのはさらに上方だったとみられる。

 発生翌日に現地調査したNPO法人・日本雪崩ネットワークによると、死亡した生徒らが埋まっていた場所から上の斜面には木はほとんど生えていなかった。

 現場の国有林は林野庁が「雪崩危険箇所」として危険性を指摘しており、近くの別の斜面では1月に雪崩が起きていた。講習などで国有林に立ち入る際には入林届が必要となるが、教諭らは提出していなかった。

 講習を主催した県高校体育連盟…

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