常時エアコン、ひょっとして大麻栽培? 情報提供呼び掛け
京都府内で大麻栽培の摘発が増えていることを受け、府警がホームページ(HP)などで、不正栽培を見抜くポイントを紹介し、情報提供を呼び掛けている。水耕栽培用肥料の大量購入や、常時稼働しているエアコンの室外機など、大麻栽培が疑われる特徴を挙げ、「身近な場所で大麻が製造されているかもしれない」と注意を促している。
警察庁の統計では、大麻草の年間押収量は2011年以降、約4千~6千本で推移している。一方、昨年から今年にかけ、和歌山県や岐阜県の倉庫でそれぞれ約1万本の大麻が栽培されているのが発覚するなど、最近は大規模な不正栽培が目立つという。
京都でも、年間数本から十数本だった大麻草の押収量が、15年は135本、16年は119本と急増。今年2月、指定暴力団六代目会津小鉄会系組長らが逮捕・起訴された大麻密売事件では、大津市の雑居ビルの一室などで水耕栽培されていた約250本の大麻草が押収された。
府内では、大麻乱用の低年齢化が加速しており、供給源の根絶に向けた対策が急務となっている。府警は、屋内の大麻栽培には一定の光や温度が必要だとし、エアコンが常時稼働している▽窓が黒いテープで目張りされている▽電力や水道の使用量が急に増加する-など不正栽培が疑われる事例を記載した新たなチラシやHPを作成し、情報提供を呼び掛けている。
栽培現場だった大津市のビルからは水耕栽培用の肥料も大量に見つかったという。大麻取締法では、事情を知った上で肥料や場所を提供した場合も処罰対象になる。府警組対3課は「急な肥料の大量購入など不審に思うことがあれば相談してほしい」と販売業者らにも未然防止への協力を求めている。
【 2017年04月02日 15時00分 】