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Fランク大学の学生とか関係無く、面接で採用するな --- 宮寺 達也

アゴラ 3/31(金) 17:05配信

面接では何もわからない

そして、私が「Fランク大学の学生を採用したら」で最も問題だと思った点は、学歴がどうのこうのではなく、「面接」で人物を判断しようとしたことだ。

先にも書いたが、学生の面接の受け答えなんてみんな似たようなものだ。「学生時代に頑張ったことは?」「課題は何でしたか?」「あなたはどんな役割を果たしましたか?」というテンプレートのような質問に対して、学生は予め準備してきた回答を元気よく読み上げる。よっぽどのミスをしない限り、面接での印象なんて大差無い。

私もあまり数は多くないが、新卒採用面接や中途採用面接の場に立ち会ったことがある。そのときに実感したが、20~30分話をしたくらいではその人の本質は何もわからない。面接後に感想を求められたが、「何も言えねえ」であった。

さらに、採用担当者は1日に何人も面接するので、同じような「サークルでの活躍」「バイトでの活躍」「ボランティアでの活躍」を聞かされてうんざりしているだろう。だから、面接では「一言、印象に残ること」を言った人間が高く評価される。

記事では、Fランク大学の学生が「公認会計士の勉強をするためにダブルスクールを始めました」と語っている。恐らく、これが採用担当者に強烈に印象に残り、高評価を与えたのだろう。

はっきり言って、面接なんて話を盛るのも嘘をつくのも当たり前だ。そんな中、たまたま面接官の印象に残った者だけが評価される仕組みだ。

そう言えば、私も係長の昇格面接で似たような経験をした。特許や製品開発の実績をアピールした後、「何で特許をそんなに頑張っているの?」と言う質問をされた。

私は「仕事だからに決まってんだろ」という本心を押し留め、「母親がGoogleで私の名前を検索したら、私の特許を見つけたんです。それで母親が電話をしてきてくれたんです。それが嬉しくてモチベーションが上がりました」と回答した。

母親がGoogle検索をして電話をしたのは事実だが、それがモチベーションの源泉では無い。はっきり言って話を盛った訳だが、面接官には好評だったようだ。合格した後のフィードバックコメントでも言及されていた。

このように、嘘・大げさ・紛らわしいのオンパレードの面接なんかじゃ、その人の本質はわからない。私が心から尊敬している人物は、皆第一印象が悪かった。

尊敬するKさんはどこにでもいそうな係長だったし、親友Yは「なんで年齢が上ってだけで敬語を使わなきゃいけないんだ」と言う生意気で頑固な同期だったし、才能溢れる後輩Mはまともに返事しないコミュ障に見えたし、超優秀な先輩Sは何考えているのかわからない恐い人であった。

その人たちがもの凄い優秀で、人間的にも素晴らしいとわかり、心から尊敬するようになるまで半年~1年は掛かった。私は彼らを面接で評価していたら、落としていたかもしれない。

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最終更新:3/31(金) 17:05

アゴラ

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