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夏でも冬でも100名山

2016-10-23 12:14:11 | ブツブツ日記
夏でも冬でも100名山
 申年はオヤジの還暦だ。あと2ヶ月残っているが、田部井淳子は77歳で亡くなったし(あと17年だ)、私の父親は66歳で亡くなったし(あと6年だ)、恵里花ちゃんや、井上君はすでに亡くっているし、だから「遺書」書いたよ。夏でも冬でも100名山。
 中学3年から45年間も、山と添い寝してきたからね。その報告だよ。
 登った当時の簡単な記録は残っているが、改めて思い出して書き直せば、まとまった時間で半年もかかったね。
思い出しながらの筆記は楽しい気分だった。総量は四〇〇字原稿用紙で七五〇枚。ワープロ用紙に換算しても二〇〇枚。なかなか大変な作業だよ。あの分厚い深田さんの本と同じようになってしまうと思ったが、まさにそうなった。ただこれは登山をした自分史の整理であって、読者にとってどうだろう。登山に興味を持っている人の中から、少しでも共感してもらえば有難いと思う。
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 結果的にこの本の一〇〇山は、深田さんの一〇〇名山から半分ほどが同じ山で、他は下位の名山やリスト外から選ぶことになった。国内には一万六〇〇〇座の山があるとされるが、つまり深田名山の半分には賛成するが、残りは反対という屁理屈で、自分の好きな山を並べたということだ。
そうだろう、南北アルプスや北海道の名山を上から選んでいったら、誰でも同じ山を挙げるだろう。ただ中ほど以下には好き嫌いがある。まして私は天城峠や筑波山には登らない。美ヶ原にもいかない。雪の少ない山にもいかない。
つまり私は、深田名山を全部トレースしてはいないのだ。だから知らない山もある。上位リストのはずの利尻山や、トムラウシ山も天候や日程の都合で頂上に立っていない。でも逆にいえば登ったからといっても、知ったことにもならないわけだ。無理にリストを追いかけて、期待外れや落胆したら、楽しいはずの趣味もつまらなくなる。それは登山にならないだろうと思うわけだ。
逆に谷川連峰辺りは、しつこいくらいに山を並べた。その一々の峰であっても、縦走の途中やついでの山はほとんどない。あくまでも直接そこに到達するルートから登った山で、その登頂を目的に山行をしたものだ。また夏にも冬にも登った山も多いが、強い記憶がある積雪期の登山を大きく扱った。やはりそういう山が好きで、印象に強かったからだろう。
 一つ一つの山と登った記憶については、なるべく自分の気持ちを素直に再現したつもりである。他人の記録を読んでも、話を盛っているのではないかと思うことがある。大げさに書いても、見栄を張ってもそれは意味のないことだ。まして記録というのはノンフィクションなのだから、記憶や心情は正確でなければならない。そう心がけた。それに私はスキーが多少得意ではあるが、比べて夏の歩行はおよそ誰にも抜かされるほど遅い。そんなこともまたそのまま記している。
 登山という知的好奇心を満たすには、どうしてそこへ……という理屈があり、どのように行き、何を思って、どう満足してと、暑苦しい小言や能書きの連続くらいなければ、あんな辛い行為を平然とはやっていられないとも思う。その山に向かう意思が明確に構築されれば、後は地図一枚あればいいし、ガイドの数行があれば足りると思う。
 同じ登山をする人たちの心情に訴えたつもりである。私はこういう屁理屈を登山に持ち込んでいるんですよ。体のあちこちに故障も起きてきた。でも登っていく。深田久弥さんの名著にあやかりながら、私事を少し付け加えられたことに大いに満足した。この本がいい山に登るヒントになれば幸いだ。
 まもなく予約。11月3日からAmazonで販売するからね。1000円だよ。
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