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zoom RSS 億をこえる雇調金詐欺行為に会社名公表

<<   作成日時 : 2011/08/12 10:58   >>

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朝日新聞が、東京商工リサーチによる震災影響の経営破綻件数を発表している。8月11日付けだが「震災発生から5カ月間で306件に達した」そうで、特徴的には、自らは被災しておらず、東北地方にある取引先が被災して売り上げが減ったり、部品調達が難しくなったりしたことによる破綻が、91.2%を占めたという。また「東北6県の合計は59件。全体の19.3%だが、今後さらに増える可能性がある。都道府県別で最多は東京都の59件だった。法的整理などの倒産266件を業種別にみると、震災後の顧客減少に苦しんだ宿泊、飲食などのサービス業が68件で最多。製造業64件、建設業44件、卸売業41件だった」という。感覚的にそんなに少ないわけはないのだが、数字的に急増していくのはこれからと思われる。7月の段階ではこのように報道されていた。

>「阪神淡路」を上回る東日本震災関連の倒産、零細企業の打撃深刻(東京新聞 2011年7月8日)
 東京商工リサーチが8日発表した6月の全国企業倒産件数(負債総額1000万円以上)によると、同月の倒産件数は、東日本大震災の被災地である東北で6カ月連続の減少となったものの、都道府県別では21道府県で前年同月を上回った。(中略)
 6月末までに発生した「震災関連」倒産の内訳は、3月8件、4月25件、5月64件、6月76件)に達し、すでに7月(7日現在)も5件の倒産がでている。このほか「弁護士一任」や「破産準備中」など現時点で倒産として集計できない「実質破綻」が50件(7日現在)あり、「倒産」と「実質破綻」を合わせた震災関連の経営破綻は228件。こうした「震災関連」の企業破たんは月を経るごとに増加している。
 企業倒産は、「景気対応緊急保証制度」(11年3月で取扱終了)や「中小企業金融円滑化法」の政策効果で、今年初めまでは減少傾向にあった。しかし、大震災を機に再び建設業の倒産が増加に転じ、再び流れが変わりつつある。現在は地方の建設業など小規模倒産が目立っているが、今後、計画停電の実施いかんでは製造業にも影響が及ぶとの見方も出ている。
 

 政府等の緊急融資や何よりも「中小企業緊急雇用安定助成金」制度等が、一定の効果を発していることも間違いない。ところが、その雇調金の不正が後を絶たないという。厚労省は、あまりの酷さにこんな通達を発した。

>雇用調整助成金に係る不正受給防止対策の強化【第2弾】について
【不正受給防止対策の概要】 
 多くの事業主の皆様にご利用いただいている雇用調整助成金について、平成22年3月30日に不正受給防止対策の強化について記者発表しましたが、より一層の適正な支給に向けて、新たな不正受給防止対策に取り組むこととします。
1 実地調査の強化 これまでも、都道府県労働局が不正受給防止のための実地調査等を実施してきたところですが、以下の事業所については、必ず実地調査を行うこととします。
(1) 事業主が自ら実施する事業所内訓練の実施日数が多い事業所
(2) ある程度業務量があると推察されるにもかかわらず休業の実施日数が多い事業所
(3) 休業等を実施する一方で合理的な理由なく雇用する労働者数が増加している事業所
2 効果的な立入検査の徹底
不正が疑われる事業所については、都道府県労働局が雇用保険法第79条に基づき立入検査を行っているところですが、効果的な立入検査のノウハウを厚生労働省において収集・分析し、立入検査担当者にその成果を研修することにより、全国でより効果的な立入検査の実施を徹底します。
(※) 架空の休業や教育訓練を実施したとして虚偽の申請を行ったことなどにより、平成21年度の間に、91事業所、約7億355万円(平成22年3月30日に記者発表した52事業所、約1億9,350万円を含む。)を不正として処分し、悪質な事案については、刑事告発をしています。


国は、さらに「告発制度」も呼びかけ、さらには「企業名の公表」もついに踏み切った。とにかく、様々な手口があり、朝日が7/5に報道したケースでは、広島の建設会社で、16人の従業員がいるとする架空の会社名で広島労働局へ助成金を申請し、休業補償など1年分計約3200万円を詐取したという。雇用保険法では、失業等給付の不正受給には返還命令・納付命令があり、最大3倍返しとなり、一番重い罰則では「6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金」になるが、今回は、詐欺罪での逮捕なので、それよりも重い刑になることは確実と報じた。そして、8月10日の朝日新聞では、ついに企業名も報じられたが、金額も凄い。東京労働局のHPによれば−。

>雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金を不正に受給した事業主の公表について 平成22年6月30日 職業安定局雇用開発課
 雇用調整助成金については、不正受給を防止するため、平成22年11月1日から、不正受給を行った事業主を公表することとしたところであるが、今般、下記の事業主について、雇用調整助成金等を不正に受給したことが確認されたので、公表することとする。
1 株式会社サーブ(情報サービス業) 13,225,640円 教育訓練の一部について、実際は教育訓練を行っていないにもかかわらず、教育訓練を実施したとして支給申請書等を作成し、受給していた。
2 合同会社西山荘C.C.マネジメント(ゴルフ場経営) 1,827,360円 休業について、業務を行なっていたにもかかわらず、休業を実施したとして支給申請書等を作成し、受給していた。
3 株式会社ネオキューブ(情報サービス業) 67,504,290円 教育訓練を行っていないにもかかわらず受給。
4 ユニバース株式会社(情報サービス業) 130,717,214円 教育訓練を行っていないにもかかわらず受給。
5 株式会社日本システムデザイン (情報サービス業) 89,399,370円 教育訓練を行っていないにもかかわらず受給。
6 有限会社匠技建(建設業) 7,115,859円  業務を行っていたにもかかわらずタイムカードを改ざんし、休業を行っていたとして助成金を受給。


いや、この6社だけで約3億979万円になる。ユニバースだけで1億3千万円だが、未確認情報で恐縮だが、従業員には4割の賃金カットが通告されたとの「労働相談」があったという。最大3倍返しなら大変な事態だが、倒産との噂も流れている。経営コンサルタントなり社労士が知恵を付けているのであれば、そこにも司直の手を入れるべきで、そこまでやらなければ後を絶たないと思われる。コンプライアンスが、企業経営に対し強調されはじめて10年近く経つが、少なくとも労使関係において改善されたとは思えず、このような報道を聞くと更に巧妙・悪質化している可能性がある。

最後に、北海道新聞のコラムを紹介しておきたい。震災等によって苦闘する中小・零細企業経営者にとって、このような詐欺行為はどう映るのか。労働局には猛省を求めたい。

「卓上四季」 中小企業憲章(7月31日)
東日本大震災では、多くの建物が津波で流された。青森、岩手、宮城、福島4県の沿岸部では、中小企業の5割以上が全壊したという(本年度版「中小企業白書」)▼その1人である福島県内の経営者が本紙でこう語っていた。「東北沿岸は中小企業が経済や雇用を支えていた。ここに手を打たない限り、次のスタートはない」。企業の再生なくして地域の復興はない、ということだろう▼今回の大震災は日本経済における中小企業の存在の大きさを浮き彫りにした。被災企業の操業停止で部品の調達・供給網が寸断され、その影響は国内だけでなく海外にも及んだ▼現地では事業再開に向け懸命の努力が続けられている。そんな苦しい状況で経営者や従業員のよりどころとなっているのが中小企業憲章だ。昨年6月に閣議決定され、冒頭で次のようにうたっている▼中小企業は〈経済を牽引(けんいん)する力〉〈社会の主役〉であり〈疲弊する地方経済を活気づけ、…日本の新しい未来を切り拓(ひら)く上で不可欠である〉と。被災企業の奮闘はこの精神を体現しているかのようだ▼迷走する民主党政権にとっては数少ない成果かもしれない。ただ憲章は困っている中小企業を〈国の総力を挙げて〉支えるとも明記している。それにしては政府の対応は鈍く、理念倒れに終わる恐れもある。非常時のいまこそ自分たちが作った憲章をじっくり読み返してほしい。

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