現在、世界中で爆発的な人気を誇る総合エンターテインメント・ダンスミュージックの祭典であるULTRA JAPANが今年も9月19日(土)〜21日(月・祝)のシルバーウィークの間で盛大に行われた。ULTRA JAPANとはここ数年世界的に最も注目を集めているクラブミュージックの1つであるEDMを中心に即効性の強い歪ませたサウンドを世界中のDJ達が流し続けるスタイルが特徴で、爆発的な人気は留まることを知らず世界中でブームを巻き起こしている音楽フェスティバルだ。今回のオトコエ調査隊はULTRA JAPANに来場しているお客さんが一体どのような趣向をしているのか、実態調査をしようと様々なアンケートを行った。質問内容は「海とBBQに行った回数は?」とライトなものから音楽ストリーミング・サービスの話までディープに聞いてみた。ULTRA JAPANのお客さんはどのような人達なのだろうか?
Dash Berlin – Live at Ultra Music Festival Tokyo, Japan Mainstage 2015 (Full Set)
調査日:2015年9月20日(日) ※ULTRA JAPAN2日目
調査対象者:ULTRA PARKにいたULTRA JAPANのリストバンドを付けているお客さん合計50名
ULTRA JAPANが始まって2年が経った今、どれくらいEDMが浸透しているのだろうか? まず最初のクエスチョンは、「EDMというジャンルを知ってますか?」である。EDMのフェスでこの質問はあまりにも知っていて当然のようだから認知度100%か? と思いきや、EDMというジャンルを知っている人の割合は78%だった。意外と22%もの人がEDMを知らずにULTRA JAPANに来ていることが驚きだ。「ツレがULTRA JAPANを好きで」「会社の同期に誘われて」「近場のフェスに行ってみたくって」など、カジュアルな楽しみ方をしている人が多いのかもしれない。
今年のULTRA JAPANに出場したAfrojackと共演した三代目 J Soul Brothers。彼らをEDMと呼ぶことに抵抗はあるのだろうか?20%の人がEDMだと思うと答え、80%の人がEDMだと思わないと答えた。「三代目J Soul BrothersをEDMだと思わない」と答えた人の理由は、「歌が入っているから」「日本語に抵抗がある」「PVのダンスがEDMと違う」「部分的にはEDMだけど、全体としてはEDMじゃない」など様々あるようだ。
他にもSEKAI NO OWARIの“Dragon Night”がEDMだと思うか聞いてみたところ、20%の人がEDMだと思うと答え、80%の人がEDMじゃないと答えた。三代目J Soul Brothersと同じように少しEDMだと思う人は少ないようだ。
EDM界の中でトップを争う超人気者、ニッキー・ロメロ。彼が出演した日にアンケートを行ったのだが、SEKAI NO OWARIの“Dragon Night”をプロデュースしていたことを知っている人は37%だった。「えっ!ドラゲナイってニッキー・ロメロがブロデュースしていたの!?チョー意外!」と驚く人が多く、彼らとのコラボはそこまで認知されていないようだ。
最近話題となっている言葉に「パリピ」がある。これは「パーティーピープル」の略であり、普段からクラブや海、BBQなど様々な場所でパーティーのように盛り上がる人のことを指すらしい。そのパリピが集まり、遊び通すと噂されているのがULTRA JAPANのようだ。「肌の露出がすごい!」「仮装がすごい!」「とにかくハイテンション!」という話も聞くので、もしかして、ULTRA JAPANのお客さんはパリピなのではないか、と調査してみた。すると、海とBBQに行った平均回数はなんと3.48回! 凄い数だ! みんなパリピじゃないか! と驚くかもしれないが、どうやらそうでもないらしい。今年5回海とBBQに行った人からこのような貴重なご意見を頂いた。「私はパリピじゃないですよ!パリピは海に10回以上行く人!」とのこと。どうやらパリピにも定義がありそうた。
他にもパリピ具合を調べてみようと、クラブに行く程度を聞いてみると、50%以上の割合が普段クラブに行くようだ。海やBBQなどに行くけどクラブにはほとんど行かない人もいるようで、クラブに行く層と海に行く層でばらつきがあるようだ。
ここで質問の趣向を変え、音楽をどのように買っているのか聞いてみた。普段CDを購入している人は6%と、ほとんどいないようだ。若者を中心としてCD離れが進んでいることはULTRA JAPANでも同じようだ。「CDを購入しています」と答えた人の1人はskrillexのような片方の髪型を刈りあげたロングヘアーの男性だったが「本棚一杯にCDがありますね。1000枚は合計で持っていると思います。」と答えていた。
日本で今年開始した音楽ストリーミング・サービス。ULTRA JAPANでは42%の人が音楽ストリーミング・サービスを利用しているようだ。今年のULTRA JAPANはAWAと連携してプロモーションをしていた影響もあり、使っている人の50%がAWAを利用していると回答した。逆に有料会員制へシフトしたLINE MUSICは、利用している割合が7%と前回に比べて少ない結果となった。
CMやテレビなどで地上波でも大きく目にするようになったゲスの極み乙女。ULTRA JAPANの雰囲気とはまったく別のバンドだが、彼らを知っている人の割合は78%だった。「名前だけなら聞いたことあります。」「CMで流れているのを聞いた程度なら」と多くの人が彼らの名前を耳にしているようだ。
以上がULTRA JAPANで行ったアンケート結果のまとめだが、このグラフにはまとめきれなかったお客さんの様々な発言やルックスの面白さがあった。その1つに、今年海に8回行った女性から伺った「ULTRA JAPANはちょっとお金を奮発して面白い海に行く感覚に近いかも知れない。」という発言がある。13,000円もするチケットだから敷居の高いフェスのような気がするが、彼らにとっては海と同じくらいのノリの延長線上にULTRA JAPANがあるのかもしれない。場所や音楽は違えど、確かにお客さんの客層や肌の露出度は海と似ている。はっぴを着てサングラスをかけている人に「派手ですね!」と声を掛けると「いやいや!俺なんて全然派手じゃないよ!あれ見て!(ウルトラマンの仮装をした男性を指さす)いやー、俺なんか全然負けているね。地味な格好だと逆に目立つから恥ずかしいんだよ。」と謙遜しながら彼は発言していた。ULTRA JAPANには普段ロック・フェスで見ない人達が一杯いる。セーラームーンの衣装をした女性軍団が、路上でスパイダーマンの仮装をした男性と遭遇し、見知らぬ同士、写真を撮る。すると近くにいた「祭」の文字を背中にはっぴを来た男性グループも集まり、もう一度写真を撮る——例えるなら、渋谷ハチ公前のハロウィンのような感じだろうか。とにかく衣装が派手なのだ。
ところが私が「ULTRA JAPANに多いじゃないですか、上半身裸でパンツ1枚の男性。どう思いますか?」と質問すると女性達は口を揃えて「ゼッッッッタイイヤ!」「ムリ!」「見る分には良いけど、一緒に写真を撮りたくない」と拒んでいた人がほとんどだったのも意外だった。どうやらULTRA JPANでも「それはやり過ぎ」というボーダーラインはあるのかもしれない。
(野口 誠也)
ULTRA JAPAN 2015 公式HP
http://ultrajapan.jp/