昨日エントリーした
■「保護者会を変えよう! -①ー
について、やはりそれなりに温度感のあるメッセージをいくつも頂戴しています。
そんな中で、ハンドルネーム「たまさん」からの下記メッセージが来ました。

2回に分けて送っていただいたので、連結してご紹介します。

「PTAとは違いますが、児童クラブという組織があります。目的は子供同士の縦と横の繋がり、地域との繋がりの場を大人が率先して作ろうと言うものです。といっても、地域のジーちゃんバーちゃんと一緒に花火やバーベキューをしたり、クリスマス会をするという内容なのですが。。。

そんな児童クラブが崩壊しました。一部の親が役員をしたくない、仕事が忙しいと言い出し、それに乗っかる親が続出したためです。
長谷川さんの言うとおり今の時代仕方がないことかもしれません。しかし、その崩壊によって被害を被るのが毎年イベントを楽しみにしていた子どもたちです。

現在は任意の参加に体制を変え、役員できる人なら参加できるようにしています。もちろん立候補する人なんてゼロです。そこで抽選で決めています。皆さん不満はあるかもしれませんが子供のためとやむを得ず役員を引き受けている状況です。」

「何を私が言いたいかというと、誰もが忙しい今の現状では抽選で役員を決めるのが、理想的ではありませんが現実的だということ。

PTAだろうと児童クラブだろうと、組織の目的の行き着く先は子どもたちです。私は子供のためだけにやっています。結果地域の人との結びつきが深まったという副産物は有りましたが。

誰か立候補してくれるなんて甘い考えだと思いますし、くじ引きは現実的。仕事がある、シングルマザー、なんて理由は子供は関係ない。子供のために大人が一肌も二肌も脱ぐのが当たり前だと考えます。自分が子供のときに大人の方に世話になった恩返しを今こそすべきではないでしょうか? 」



まずはたまさん、メッセージありがとうございました。
たまさんの置かれた状況や思い、その思いに至る過程などをとても分かりやすく書いていただけていると思いました。

そして、私の感想を申しますと、たまさんのご意見は「半分しか合ってないかな…」という感想になるんです。ちょっと解説しますね。

私も保護者会の会長をやってとても強く思ったことですが、これらの活動はとても為になるし、役に立つし人脈も広がるし、素晴らしい活動をさせていただいたなぁ…と思ってるんです。
なので、たまさんのいう「誰か立候補してくれるなんて甘い考えだと思いますし、くじ引きは現実的」というご指摘は全くその通りなんですよね。

で、残りの半分は何かって言うと…

そもそも「そういう活動自体が全く性に合わないしキライという方々のご意見を全く忖度できていない」っていうことなんです。

特に私の所属している「保護者会」って、事実上の強制加入になってるわけですね。これも改めようと思っているんですが、現状では年会費で2400円とか徴収されているわけです。

そもそも、金銭の授受関係が発生している以上、あくまで任意団体に「それ以上の負担を強いる」権利は法的には1ミリも存在しません。

人間はいろんな価値観を持っていていいんです。協力的な人もいていいし、非協力的な人がいてもいいんです。「非協力的」というだけで批判されるのはおかしな話なんです。どちらでもいいんです。それらは育ってきた環境や生まれ持った性質で全然変わってしまうからです。

特にライフスタイルや女性の社会進出はどんどん進んでいます。それ自体は悪くない方向だと思うのです。であるならば、たまさんの児童クラブさんも

「年会費や料金を上げて、サービス部分はアウトソーシングすればいいだけ」

ではないでしょうか?たまさんが完全に誤解しているのは

「しかし、その崩壊によって被害を被るのが毎年イベントを楽しみにしていた子どもたちです」

という1文です。たまさん、これは100%間違いです。

「今まで誰かの『犠牲』の上に、通常では得られないサービスを受けていた子供たち

が、

「普通に戻る」

だけです。ここは間違っているので価値観を改められた方が良いように思います。
日本ではサービスに「対価」が発生します。それらをボランティアに甘えている段階で完全に誤解なんです。「被害をこうむる」のではなく「今までがおかしかっただけ」というのが真実ではないでしょうか。

役員はやらせません。
料金は少し高くとります。
でもプロに頼むので、子供たちに満足するサービスを提供できます。

の方が今の時代にあっています。「無償の犠牲者」がいる状態を放置することは間違っています。そういうことは「そういう活動が好きな人」だけでやればいいんです。私みたいな人間で。

意義があることもその通りなんですが、同時に「役員は仕事が忙しく無理なんです」という親御さんの言うことはちゃんと受け入れてあげないといけない。

工夫し、前進すべきです。
児童クラブも保護者会も、役員の価値観だけで運営してはいけません。
日本は皆さんが思っている以上に、経済的に苦しくなっています。
共働きしなければ家庭が成立しないケースも少なくありません。

何より、くじ引きで押し付けられた役員さんは、きっと積極的に運営してくれないでしょう。「こどものため」にも立候補限定にし、出来ない部分はアウトソーシングすべきだと考えています。