仮想化 統合・階層化 重複排除バックアップ 統合・階層化 ユーザー事例 テクニカル・ホワイトペーパー(テクノロジー詳細) 製品フラッシュ 最新テクノロジー解説
サービス基盤用ストレージをXtremIOで刷新
システムのI/O性能を最大約10倍に向上
多彩なメディアサービスを支えるストレージの性能不足が課題に
東京・新宿区に本社を置くイードは、メディア事業・リサーチ事業・メディアコマース事業の3分野でビジネスを展開する企業である。一般消費者にもなじみの深いメディア事業では、IT、自動車、教育、映画、ゲーム、ファッションなど、19ジャンル・34サイト8雑誌の独自メディアを運営(2015年1月現在)。その中には日本最大規模を誇る総合自動車ニュースサイト「Response」や最新IT情報サイト「RBB TODAY」のように、ユーザーの圧倒的な支持を獲得している人気サイトも少なくない。
株式会社イード
管理本部 情報システム部 次長
馬場 淳一 氏
ITとビジネスとが一体化した業態だけに、同社では社内情報インフラの整備・拡充にも積極的に取り組んでいる。イード 管理本部 情報システム部 次長 馬場 淳一氏は「現場サービス部門の多様な要求に、全力で応えるというのが我々情報システム部門のポリシー。近年ではM&Aなども活発に行っていますので、どのようなニーズにも対応できるよう、自由度の高いインフラ作りを心がけています」と説明する。
また、これと並行して取り組んでいるのが、IT環境の全体最適化だ。リソースの有効活用やコスト削減を図るために、「イードクラウド」と呼ばれるプライベート・クラウドを構築。これまで述べてきたようなサービスを、この基盤上へ集約する取り組みを進めてきた。
しかし、ビジネスの成長に伴って、このクラウド環境にも様々な課題が生じてきたとのこと。馬場氏は「特に問題だったのが、ストレージのパフォーマンスです。既存ストレージのI/O性能は既に一杯であり、大量のアクセスが集中した際などには、その都度設定変更やチューニングを行って何とか凌ぐような状況でした。このままでは、お客様へのサービスにも影響が生じかねないので、早急な改善が求められていました」と明かす。
圧倒的な高性能を評価しXtremIOを新たに採用
株式会社イード
管理本部 情報システム部
稲澤 将紀 氏
「ストレージのパフォーマンス低下が生じたことで、社内業務に支障を来たす場面も少なくなかったとのこと。イード 管理本部 情報システム部 稲澤 将紀氏は「たとえば、現場サービス部門からサーバ要求があった場合には、当部門から必要な数の仮想サーバをデプロイして引き渡しますが、最近ではこの作業に掛かる時間がどんどん延びる傾向にありました」と振り返る。
こうした状況を解消すべく、同社ではイードクラウド用ストレージの刷新を決断。ここで同社のITパートナーであるSCSKから提案されたのが、EMCのスケールアウト・オールフラッシュストレージ「EMC XtremIO」であった。SCSKの服部 祐樹氏は、提案のポイントを「SSD+HDDのハイブリッド・ストレージなどもご紹介しましたが、お客様の要件を完全に満たすためには、やはりより高速なオールフラッシュ・ストレージが望ましい。そこで、当社取り扱い製品の中でも特に高性能であり、コストパフォーマンスにも優れたXtremIOをご提案に盛り込みました」と説明する。
SCSKは、海外の先進IT製品を独自に探して輸入・販売するなど、業界でも目利き力の高さで知られるシステムインテグレータである。また、特定のベンダーに偏らず、ユーザーの立場に立った公平な提案が行えることも大きな強みとしている。そのSCSKから、今回のプロジェクトに最適と太鼓判を押された製品がXtremIOだったのだ。
この提案は、同社からも好感を持って受け入れられた。「実際にデモも見せてもらいましたが、XtremIOのパフォーマンスはまさに圧倒的。しかもコストもそれほど高くないので、その場で『次期ストレージはこれしかない』と確信しました」と馬場氏。また、稲澤氏も「高度な圧縮・重複排除機能を備えている点も高く評価しました。クラウド内には同じような環境のサーバが大量に並んでいるので、これが利用できればよりリソースを有効に活用できます。SCSKが行ってくれた試算でも約1/4程度に容量を減らせるということでしたので、これはいいと感じましたね」と語る。
大幅に向上したパフォーマンス 既存物理サーバ群の移行も視野に
XtremIOによる新ストレージ基盤は、2015年7月末より本稼動を開始。導入作業も非常にスムーズだったと馬場氏は語る。「XtremIOを気に入ったポイントの一つに、優れたユーザーインターフェースを備えており、運用管理が容易という点が挙げられます。今回も機器納入後の設定作業を自前で行いましたが、直感的に操作できるためほとんどマニュアルに目を通す必要もありませんでした。特別なチューニング作業なども不要ですので、構築に苦労するような場面は全くなかったですね」(馬場氏)。
XtremIOを導入したことで、最大の懸案であったパフォーマンス問題は完全に解消。稲澤氏は「メディア事業部門のシステム管理者からは『サーバにログインしたその瞬間から、レスポンスが以前と全く違うことがはっきりと分かる。体感的には2倍以上性能がアップした印象』と驚きの声が寄せられたほどです」と語る。
実際にディスクI/O性能のベンチマークも行ってみたところ、旧ストレージと比較して最大約10倍もの性能向上が図れていたとのこと。「旧ストレージでは、重たいサイトへの初回アクセス時に一瞬待ちが発生するケースもあったのですが、これもXtremIOを導入してからは全く無くなっています。お客様へのサービス品質向上という面でも、大きな効果を発揮してくれていますね」と稲澤氏は満足げに語る。
ちなみに従来の運用では、負荷の重いシステムに対してはあらかじめ複数台のサーバを割り当てて性能低下を防いでいた。しかしXtremIO導入後はサーバ1台あたりのパフォーマンスが大幅に向上したため、こうした対応を迫られる場面も減ったとのこと。「従来はあえて物理環境で構築していたDBサーバなどについても、クラウド上で稼動させられる目処が立ちました。今後は各種サーバ群のクラウド移行をさらに促進し、インフラの最適化をさらに進めていきたい」と馬場氏は語る。
ストレージリソースの有効活用にも大きく寄与
SCSK株式会社
プラットフォームソリューション事業部門
ITエンジニアリング事業本部
ストレージネットワーク部
服部 祐樹 氏
XtremIOの導入メリットは、その他にも様々なシーンで発揮されている。その一つが、冒頭でも触れた仮想サーバの展開スピードだ。稲澤氏は「旧ストレージでは数時間掛かっていた仮想サーバイメージの作成作業が、現在ではものの数分で終わってしまう。おかげで4~7日掛かっていた仮想サーバの引渡し作業が、1~2日程度で行えるようになりました。現場サービス部門からのリクエストにも、よりスピーディに応えられるようになっています」と力強く語る。
もう一つ見逃せないのが、圧縮・重複排除やシン・プロビジョニングによるリソース有効活用だ。「まず圧縮・重複排除機能については、事前の試算通り約1/4に容量を削減。シン・プロビジョニングの効果も大きく、約11TBのリソースを割り当てているにも関わらず、実容量は1.2TB程度に収まっています。限られたリソース空間を効率的に利用できるのは、非常に大きなメリットですね」と稲澤氏は語る。ディスクI/O性能分析などの作業もグラフィカルに行えるため、運用管理効率も大きく向上したとのことだ。
さらに、今後活用を進めていく予定なのが、アイシロンのアプリケーション・ソフト「SnapshotIQ」である。馬場氏はその狙いを「バックアップ用途での活用はもちろんですが、もう一つ注目しているのが、スナップショットを実ボリュームとして利用できる点です。XtremIOは仮想イメージのコピーも非常に高速ですが、イベントなどでアクセスが急激に高まった際などには、それでも間に合わない可能性がある。そうした際にこの機能を利用すれば、迅速にサーバ台数を増やすことができます。また、本番環境のスナップショットを開発業務で利用することもできますので、積極的に使いこなしていきたいですね」と説明する。
今回の導入を担当したSCSKでも、こうした同社の取り組みを強力に支援していく構えだ。服部氏は「お客様の課題を深く理解し、最適な解決策をご提案することが我々の使命。当社でもXtremIOの検証機を有していますので、今後もEMCと連携して、イード様のビジネスにしっかりと貢献して参りたいと思います」と語った。
会社情報
お客様プロフィール
導入事例
課題
EMC XtremIOのメリット
- オールフラッシュ・ストレージならではの圧倒的なパフォーマンス
- 重複排除・圧縮・シンプロビジョニングによるリソース有効活用
- 運用管理のシンプル化を可能にする優れたユーザーインターフェース
株式会社イードでは、以下のような理由からEMC XtremIO を採用した。
仮想化 統合・階層化 重複排除バックアップ 統合・階層化 ユーザー事例 テクニカル・ホワイトペーパー(テクノロジー詳細) 製品フラッシュ 最新テクノロジー解説 に関するその他の記事
ユーザー事例の紹介