戦闘純文学兵器の基礎となっているラジオニクス弾頭について解説していきます。
カノコイ3の中で「量子機関砲」などというフレーズが頻出しました。
「機関砲のどこが量子なの?」という疑問に答えます。
量子銃弾〜もっと遠くへ! 情報熱力学とラジオニクスの追い風
前回は人間原理が及ぼす物理的な影響とヒトが潜在的に持つ「観測力」につい
て述べた。
本稿ではラジオニクス兵器と実弾との関係について言及する。
観測者が対象を知覚することと、人間原理を媒介するエロプティックエネル
ギーを目標に投射することは等価である。
では、ラジオニクス弾頭というべき専用の銃弾が開発されたかというと、そう
ではなく通常の弾薬をラジオニクスで強化したものであるといえる。
たとえば、今日、量子機関砲、量子榴弾など火器類に「量子」という接頭語が
冠せられる場合は、通常の炸薬に加えてエロプティックエネルギーによる破壊力
が加算されている。
次に、量子銃弾について解説する。
量子銃弾とはなにか。エロプティックエネルギーと火薬の関係はどうなってい
るのか。
戦略創造軍では各種サイズのNATO弾を制式採用しているが、今回は12.7x99mm
弾にラジオニクスを施した量子弾を例に挙げる。
まず、wikipediaから引用する〜〜
12.7x99mm弾 (.50 Browning Machine Gun, .50BMG) は1910年代後半にジョ
ン・ブローニングによって開発された銃弾である。1921年に軍に正式採用された
この.50BMGのデザインは30-06弾に基づいている。この銃弾は誕生以来様々な派
生型が開発されており、その一例としてフルメタルジャケット、曳光弾、徹甲
弾、焼夷弾、サボット(装弾筒)弾が挙げられる。これらの内、機関銃に使用さ
れる.50BMGは金属製のベルトリンクに繋がれている。
機関銃に使用して、援護制圧射撃を行うほか、この12.7mm弾は狙撃銃に使用し
て長距離狙撃を行う際にも使用される。この際に使用されるのは通常の掃射用機
関銃弾とは異なる高精度弾薬であり、ボルトアクションもしくはセミオートのス
ナイパーライフル(主に、対物ライフルといった類のもの)から発射される。
〜〜
この弾頭は第一次大戦中に米陸軍がジョン・ブローニングに開発させたもので
ある。対空用の12.7mm重機関銃M2向けに製造され、のちに航空機に搭載されるよ
うになった。
一時期はバルカン砲に取って代わられ、ヘリコプターの一部に載せて細々と使
われていた。
特権者戦争が勃発し、腕っ節のつよい女性たち━━戦闘純文学者が登場すると息
を吹き返した。
彼女たちは戦闘純文学の助けをかりて、らくらくと重機関銃を担ぎ進軍した。
陸上兵器として歳月が流れた現在でも量子装甲戦闘車や陣地に据え付けられる
など活躍している。
この12.7mm弾のうち焼夷弾は対空用に、徹甲弾はコンクリート製のトーチカや
装甲車の破壊に特段の威力を発揮する。
他にも長距離対人狙撃用など多目的に活用できる。
対空用途では、航空機の高速化に追随できず一度は廃れてしまったものの、ラ
ジオニクスの導入によって現役に復帰した。
対戦車相手にも装甲の重厚化に従って通用しなくなったが、これも同様に貫通
力を回復した。
戦闘純文学者の支援を受けて、発射後の優れた長距離弾道性が保障されるた
め、数メートルのコンクリート壁ごしに敵兵を殺傷するという使い方もできる。
現代では4キロ━━ほぼ、地平線ぎりぎりの超長距離射撃にも活躍している。
つづいて、量子銃弾の根幹を支えるラジオニクスについて説明する。
● 情報熱力学理論
情報とエネルギーは相関関係にある。文庫本一冊には相当な量のカロリーが秘
められている。
こういうと、情報熱力学を知らない人は本を燃やしてしまうイメージを抱いて
しまうだろう。
それは本という媒体が持つ熱量であって「記述された情報」そのものが持つエ
ネルギーではない。
筆記であれ、コンピューターのメモリであれ、「情報」を記録するためには
「労力」を要する。「情報」を読みだす際もおなじくエネルギーを消費する。
したがって、情報とエネルギーの間には等価式がなりたち、エントロピー増大
の法則が適用される。
銃弾は火薬の燃焼によって運動エネルギーを得る。ここにデラワーカメラを介
した戦闘純文学者の情報エネルギーを投じることで威力の増強が可能になった。
● 女性科学者ルース・ブラウンとデラワーカメラ
今日の戦場における女性の躍進を築いた祖は誰かと聞かれれば、わたしたち戦
闘純文学者はルース・ブラウンだと即答できるほど自明である。
彼女は生命エネルギーは万人に共通で、各個人に関する全体像を保有している
と考えた。
量子物理学においても、生命はホログラム写真に例えると理解しやすいと述べ
ている。
彼女は髪の毛や血液など人体の一部をラジオビジョンという写真装置の中に置
くことで遠隔治療や診断を行った。
この研究は後にジョージ・デラワーによって引き継がれた。彼が発明したデラ
ワーカメラは成長した花の将来を写したり、生命が情報から成っている事を証明
した。
量子弾頭は内蔵された超小型デラワーカメラが写し取った固有情報場を熱に変
換する。
この情報→熱への変換が戦闘純文学における火力の源であり、純文学とはすな
わち世界と物質とヒトの相関を記述し、操作し、燃焼させる薪に他ならない。