こんにちは。歯科衛生士のナカタ コマチです。
もう数年前になるでしょうか。
心理学や表情分析学、会話術などを駆使して、まるで超能力のように相手のこころの動きを読み取る「メンタリズム」で一躍有名になったDaiGoさん。
今はテレビの出演などは控え、ご自分の本当に好きなこと=読書・知識を活かせる仕事に比重をうつし、本の執筆や企業のコンサルティングなどで活躍されています。
そんなDaiGoさんの著書「好き」を「お金」に変える心理学がとても勉強になったので、今回は心に残ったいくつかの内容を紹介したいと思います。
幸せになるために、いくらお金が必要か
みなさんは、「限界効用逓減(ていげん)の法則」を知っていますか?
これは、財の消費量が増えるにつれて、財の追加消費分から得られる効用は次第に小さくなるという法則で、わたしたち人間が行うあらゆることに当てはまります。
たとえば
豪華なごちそうを好きなだけ食べていいと言われたとき、最初はおいしくて幸せを感じますが、食べすすめるうちに次第にその幸せを感じる気持ちは少なくなっていき(逓減していき)、おなかがいっぱいになってしまえば「もういらない」となる。この心の動きも限界効用逓減の法則のひとつです。
財(例で言うところの「ごちそう」)が追加的に消費されていくとき、効用(おいしいという気持ち)はしだいに少なくなっていく、ということですね。
人間のあらゆる行動に当てはまるこの法則ですが、ことお金についてはこの限界効用逓減の法則が当てはまらないのです。
簡単に言ってしまえば、お金はどんなにあっても「もういらない」とならないばかりか、ヘタをすると「もっと、もっと」となってしまう性質があるということです。
わたしたちはこのお金の性質にうまく対処しない限り、いつまでたっても満足感を得ることができないのです。
自分の適量を知る
DaiGoさんはここで自分を例にとり説明します。
私は一度、メンタリストからの引退宣言をしました。
(中略)その代わり、とてもたくさんの時間ができました。そこで私は「自分は何をやりたかったのだろう?」「どんなことが好きだったのだろう?」と考えました。
新しい知識を求め、本を読み、世界を広げていくこと。それが自分にとって人生の中で一番楽しいことであり、価値あることだったと思い出したのです。
そして
自分の知識欲に沿って好きなだけ本が買えること。
誰にも邪魔されず、気分よく集中して本が読める環境を整えること。
買った本を読むための時間を捻出する自由を手に入れること。
私はこの三つのことにお金を使うことで、幸せになれます。そして、それが実現できるだけ稼げば、幸せな状態を維持できるわけです。
つまり、自分の好きなことを掘り下げ、自覚することで「お金」と「幸せ」のバランスが見えてくるということなんです。
自分を掘り下げて見つめなおすことは労力のいることですから、ついついその行程をすっとばし、わたしたちは闇雲に多くを求めてしまいがちですよね。
とくに「限界効用逓減の法則」が当てはまらない「お金」についてはそれが顕著です。
ですがお金の悩みから抜け出すには、自分が満足できる器、充足感を覚える環境がどのようなものかを知ることが欠かせないとDaiGoさんは教えてくれます。
お金の「無限ループ」を回す
DaiGoさんは「お金は使うとなくなってしまう」という常識を疑うべきだといいます。
この根拠となる考え方がお金の「無限ループ」なのです。
お金の無限ループとは
好きなことを選択し、そこにお金を集中して使っていると、あなたの稼ぎ方に磨きがかかり、結果的に収入が増えていくというサイクル
のことをいいます。
DaiGoさんを例にとると、テレビでのパフォーマーとしての自分を捨て、「本当に好きなこと=本・読書」に気づいて以降の活動がまさにこれで
- 好きなことをやって、それで終わりにしない
- 好きなことをやりながら、それでお金が入ってくる状態をつくる
- 好きなことでお金が入った時、そのお金をムダに(=好きなこと以外に)使わない
- 好きなことにお金を再投資することで、スキルが磨かれて、次はもっと大きくお金が入ってくるようになる
という流れができているということです。
ところで、この無限ループの循環の中でもっとも重要なのはどこだと思いますか?
一見、2番目の「好きなことをやりながらお金が入ってくる状態をつくる」かと思いがちなのですが、
じつはそうではなく、4番めの「好きなことに再投資し、もっと大きくお金が入ってくるようにする」ことだとDaiGoさんは言うのです。
もちろん、自分が好きなことを見つけて、それでお金を得ることは最初の関門となると思います。
ですが、いえだからこそ、人はそこで入ってきたお金を大事に貯め込む方向にもっていってしまいがちなのです。
そうではなく、入ってきたお金をさらに好きなことに使い、さらに大きなリターンを得る循環に回していくことがキモだという考え方は、わたし自身とても勉強になりました。
ほかにも、ためになる考え方が満載
「自分にとっての適量を知る」ことや「お金の無限ループを回す」と同様に、この本には「好き」を「お金」に変える方法論がたくさん書かれています。
いくつか挙げるだけでも
- 自分の「好き」を見つける方法
- お金を生み出す5つのチャンス
- スキルへの再投資の際の7つのルール
などなど、ためになるアイデア・考え方が目白押しです。
日本では、お金に対する考え方などは学校でも教えてくれませんし、おとなも大きな声で発言する風潮にありませんよね。
ですがわたしたちが満足した人生を送るためには「お金と幸せの関係」を学ぶことは不可欠だと感じます。
この本は、その学びのきっかけにぴったりな良書だと思いますので、興味を持たれた方はぜひお手にとってみてはいかがでしょうか (^^)
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