阿部朋美
2017年3月30日03時00分
インターネットバンキングの利用者が気づかないうちに不正送金をする、新たなウイルスを警視庁が発見した。「セキュリティー上の理由」としてパスワードの入力を求め、入力すると勝手に送金されてしまう手口だ。1月以降、大手を含む三つの銀行で被害が確認されているという。
サイバー犯罪対策課によると、新たに確認したのは「ドリームボット」という不正送金ウイルス。「請求書の詳細情報は添付ファイルにあります」などと書かれた、メールに添付されたファイルやURLから感染する。不特定多数に送られており、同課の解析で、従来確認されていた不正送金ウイルスとは違う動きをすることがわかった。
ドリームボットは、感染したパソコンがネットバンキングにログインすると、「セキュリティー上の理由」と称し、一時的に利用者に発効される「ワンタイムパスワード」の入力を求める。だが、入力させられるのは、実際には不正送金に必要なパスワードで、画面には表示されないうちに、攻撃者が管理する口座に現金が送金されてしまう仕組みだという。
これまで被害が確認された三つ…
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