ヒトから虐待を受けたワンコ、3歳の女の子を救ってヒーローに
ヒトから虐待された過去を持つワンコが、3歳の女の子を救ってヒーローとなった。
前の飼い主から虐待を受けていたワンコ
昨年の4月、米ミシガン州にある動物保護施設デルタ・アニマル・シェルターに、1匹のワンコが運び込まれた。
ペチュニアと呼ばれていたその犬は、脚が2本とろっ骨が折れ、胃袋はカーペットで満たされていたという。
しかもその虐待は1度に行われたものではなく、ペチュニアは長い間、苦しい思いをしてきたようだった。当時の飼い主には、動物虐待で有罪判決が下されている。
現在の飼い主から連絡が
その後ペチュニアは、シェルターで手厚い看護を受けて回復。新しい飼い主も見つかり、ピーナッツという新しい名前で生活を始めていた。
このヒトから辛い思いをさせられたワンコが、小さい女の子を救ったのだと、シェルターのもとに現在の飼い主から連絡が寄せられた。
シェルターは3月21日、その内容をフェイスブック上で公開。大きな注目を集めている。
家の中を暴れまわっていたピーナッツ
ある日の午前11時ごろ、ピーナッツは階段を吠えたてながら、昇ったり降りたりを繰り返していたそうだ。
その後、ガレージにいたご主人のもとに向かい、外に出たいと訴えたそうだ。家の中を暴れまわっていたのを知っていたご主人は、ピーナッツを外に出し、理由を探るべくその後を追った。
裸で震えていた3歳の女の子
ピーナッツが全速力で駆け寄った先には、3歳の女の子が裸でいたという。寒さからか丸まって震えていたそうだ。
ご主人はその女の子を自分のセーターでくるむと、家の中に入れ911に通報した。
警察や救急車が到着するまでに女の子が口にした言葉はただひとつ、「ワンちゃん」だけだったという。
デルタ・アニマル・シェルターの投稿は、公開から5日間ほどで6,000人以上がリアクションし、3,400件近いシェアを受けている。
また、600件を超えるコメントも寄せられており、女の子を気遣う声やピーナッツをたたえる声、そして冷酷なヒトの存在を嘆く声が多い。
現在は捜査中
ピーナッツが助けるのが早かったからか、女の子の健康状態には問題がないという。現在は、両親のもとから女の子とその姉妹を保護している状態だそうだ。
SNS上では「両親は育児放棄の状態だった」との投稿があるが、まだ捜査中で真相は明らかになっていない。
「自分を助けたのはヒトから虐待を受けていた犬」という事実が、いつか女の子の心の支えになるかもしれない。