出典:ルース・クラウス,マーク・シーモント『はなをくんくん』福音館書店/
みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『はなをくんくん』のご紹介です。
春を待ちわびる動物たちの「ワクワク」や「ソワソワ」が伝わってくる楽しげな作品。
「早くあたたくならないかな〜」
そんなぬくもり恋しい時期に定番のロングセラー絵本。
絵本の動物たちと一緒にハナをくんくん。
春を匂いを感じたくなる大人気の1冊です。
絵本の情報
著者:ルース・クラウス /作 マーク・シーモント/絵 木島 始/訳
出版社:福音館書店
出版年:1967年3月
ページ数:32ページ
対象年齢:3歳から
あらすじ
寒い冬の、雪の降る森のなか。
動物たちは体をまるめてぐっすり冬眠中。
野ねずみやくま、小さなカタツムリも眠ってる。
リスが木のなかで、山ねずみは土のなかでスヤスヤおやすみ。
や、みんなが目を覚ましたよ?!
動物たちがはなをくんくん。
何かの香りに反応してるみたい。
わ、みんないっせいに飛びだした!
動物たちが次々と駆けていくよ。
どこかへ向かっているみたいだけど……
いったい何があるのかな?
内容と感想
春の匂いに誘われて、冬眠中の動物たちが目を覚まします。
野ねずみ、くま、小さなカタツムリまで。
リスに山ねずみも、みんな一緒にハナをくんくん。
もう居てもたってもいられないね。
さあ、春に向かってよーいどん!
そんな春の訪れを待ちわびる動物たちの一幕を描いた1冊。
絵本のなかから、心待ちにするソワソワやワクワクが伝わってきます。
動物たちが一斉に駆けていくところは迫力満点。
見開きいっぱいの躍動感溢れるシーンは圧倒的です。
また、絵本ではめずらしく全編モノクロで描かれている作品。
だけど最後の黄色いお花だけがカラーで色付けされていて、そのコントラストが印象的ですね。
そこにあった小さな春に、おもわず笑みがこぼれてしまいそう。
動物たちと一緒にハナをくんくん。
春の香りを探しに出かけたくなるような1冊。
心がじんわりとあたたかくなるロングセラー絵本です。
小さな春みーつけた!
何かを心から待ちわびる気持ちって、いいですよね。
あのワクワク、ソワソワする感じがたまりません。
遠足の前日とか、欲しいゲームの発売日前とか、もう楽しみでしかたがなくて。
興奮して眠れなかったりした経験って誰にでもあるんじゃないかな。
絵本の動物たちもみんな、春を待ち焦がれて落ちつきがなくて。
まるで春に恋をしているみたい。
子どものころって、そういうイベントがたくさんありましたよね。
「待ち遠しい!」って気持ちが定期的にあったような気がします。
大人になるにつれて、心が躍るような機会って少なくなってしまったけど。
そこにはいつだって子どもに戻れる「ウキウキ」が詰まっている。
「ワクワク」や「ドキドキ」っていくつになっても変わらないから。
ついつい単調になりがちな毎日だけど。
そんないつもの日常のなかに、パッと黄色い花が咲くような。
小さな春はみんなの心のなかにあるもんなんだから。
以上、小さな春みーつけた! 心踊る動物たちのウキウキが伝わる絵本『はなをくんくん』のご紹介でした。
おしまい。
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