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SUCH

イラストでちょっとひと休み

【絵本】「よぞらとほしとくま」11~15

絵本

よぞらとほしとくま

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11~15を更新しました。

だいぶ間が空いてしまいましてすみません。楽しみにして下さっている皆様、お待たせいたしました(*^^*)

 

★前回までのあらすじ★

星の輝く夜、釣りをしていたくまさん。

何も釣れず、もう帰ろうか迷っていると、一匹の鳥が現れました。

しばらくすると輝く池から、なんと星を釣り上げたのです。

 ふと我に返り、辺りを見回すと鳥さんはいなくなっていました。

星を釣り上げたくまさんはおうちに帰りましたが、お父さんとお母さんはお仕事に行ったままで、まだ帰ってきていませんでした。

くまさんは夕食を済ませた後、眠たくなってすぐお布団に入りました。

お布団の中で、くまさんは「どうしたらこの星を持ち主にかえしてあげられるだろうか」ということをずっと考えていましたが、いつの間にか寝てしまいました。

次の日になり、お散歩しようと外へ出たくまさんは、大きな虹を発見。

「あそこを登ったら、お空に近づけるかもしれない!!星の持ちぬしに会えるかもしれない!!」そう思ったくまさんは、勇気を出して虹を登り始めました。

 

★前回までのお話しはこちら★

such.hatenablog.jp

such.hatenablog.jp

 

11~15

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すっかり日がくれて

夜になったころ、

あきらめなかったくまさんは、

にじのてっぺんに

着きました。

 

「やった!!やっと着いたぞ!!」

 

くまさんはいっしょうけんめい

にじを登り、とちゅうで息が切れても、

「星を持ちぬしに返してあげたい」

「持ちぬしに会ってみたい」

という気持ちを思い出して、

とにかく前へ進んできたので、

達成感でいっぱいです。

 

そして目の前には、

昨日、池で出会った鳥が、

星の上にすわっていました。

 

「あれ!?どうして君が

ここにいるの!?」

 

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 空を見上げると、

かぞえきれないのくらい多くの星が

たれ下がり、

くまさんはおどろきのあまり、

目を大きく見開いてしまいました。

 

鳥は何も言わず、

どんどん上の方へ飛びはじめました。

 

「ねえ、まってよ!どこへいくの!?」

 

くまさんはにじを登った後で

体がつかれていましたが、

その鳥をおいかけるように

いっしょうけんめい

星の糸を登りはじめました。

 

なぜか、

その鳥についていかなければ

ならないような気がしたのです。

 

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星から伸びる糸を登っていくと、

一本のかがやく道があらわれました。

 

まぶしくキラキラ輝く星々の世界に、

くまさんは言葉が出ません。

 

今まで入ったことのない

新しい世界に、

 体がつかれていることも

どこかへわすれてしまいそうです。

 

鳥はくまさんの方をふり返ると、

どんどんと前に進み始めました。

 

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鳥にみちびかれながら

星の道を進むと、

一つの大きな広場があらわれました。

 

「だれかな?そこにいるのは。」

 

とつぜん低くて大きな声が辺りに

ひびきわたりました。

 

くまさんはおどろきましたが、

ふしぎとそのやさしい声に、

心が温かくなりました。

 

ぼくはくま

昨日池で星を見つけて、

だれかが落したんだと思って

とどけにきたの!

そこにいるのはだれ?」

  

くまさんも大きな声で聞き返すと、

二つの大きな

白いかげが光りはじめます。

 

「私たちは、

ここを守っているものだよ。」

 

目の前に、

大きなキリンさんとヤマネコさんが

あらわれました。

 

そして知性あふれるヤマネコさんは、

くまさんが持っている星を見て、

それが何なのか、

すぐにピンときました。

 

「おや!

その黄色くてひときわ明るく光る星は

コグマくんが落した星だよ!

 こんなとおいところまで

よく持ってきてくれたね。」

 

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「コグマくんは

ぼくたちの大切なお友達。

その星を無くして

毎日泣いていたんだ。

本当にありがとう。」

 

キリンさんとヤマネコさんは、

くまさんに感謝の気持ちで

いっぱいになりました。

 

そして愛情あふれるキリンさんは、

くまさんに、

こうお話ししました。

 

「ここまで来るのは

怖くてたいへんだっただろう?

でも、もう大丈夫。

本当によくかんばったったね。

君はとてもゆうきのある

強くてやさしい子だよ。

 

その鳥は、オオグマのお母さんの

使いの鳥さ。

その鳥についていけば、もうすぐ

オオグマのお母さんと

コグマくんに会えるはずだよ。

コグマくんは、きっと

君に会いたいと思う。

 

あともう少しだよ。

大丈夫、

みんなついているさ。」

 

キリンさんは、

くまさんに顔を近づけて

はげましました。

 

くまさんは、それまでかかえていた

不安やさみしさが溶けていくような

温かさで心がいっぱいになりました。

 

「うん、ありがとう。」

 

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つづく

また見てね(*^^*)

お知らせ

絵本を制作した経緯はこちらでお話ししています。

such.hatenablog.jp

 

 ご覧くださり、ありがとうございました(*^^*)