東映アニメーション公式YouTubeチャンネルより
おたぽる

 死んでも死んでも、生き返ることが当たり前の『ドラゴンボール』(作:鳥山明/集英社)の世界で、いまさら倫理観についての議論がネット上で行われている。なんでも作中での出産方法が一部視聴者から反感を買っているようなのだ。

 3月26日放送の『ドラゴンボール超』(フジテレビ系)第83話「第7宇宙代表チームを結成せよ!最強の10人は誰だ!?」では、宇宙の代表者を集めて戦う「力の大会」に備えて、孫悟空たちが自身の住む第7宇宙のメンバーを集める展開が描かれた。

「力の大会」は、代表者が負けたら宇宙ごと消されてしまうという宇宙丸ごとの命運を賭けた試合のため、当然最強のメンバーを集めたいと思う悟空たち。クリリン、人造人間17号、18号、亀仙人などの名前を挙げる中、悟空は当然のようにベジータも誘った。しかしベジータはなんとこれを断ったのである。

 戦闘が大好きなベジータが、宇宙の強者と戦えるチャンスを見送ろうとしていることに驚く悟空。破壊神ビルスは「お前も参加しろ! これは命令だ!」と、ベジータに詰め寄るが、ベジータは妻のブルマが出産間近ということを理由に断固拒否する。

 するとこのようすを見かねてビルスの付き人である天使・ウイスがブルマの元へ行き、呪文を唱えてお腹から赤ん坊をあっという間に取り出してしまったのだ。ウイスはドヤ顔で「ベジータさん。これで出場できますね」と言い、ブルマも「ありがとう、楽で助かったわ」「またウイスさんにお願いしようかしら」と喜んでいたが、これに一部視聴者が違和感を覚えたよう。

「こんなのやっちゃって良いのか?」「この出産じゃ実感なくて愛着生まれないんじゃないかな」「安全で良いといえば良いんだけどなんだこのモヤモヤ感は」「死が軽い世界だけど誕生まで軽くなっちゃったか」といった声が上がっている。

 しかし一方で「ドラゴンボールでリアルな出産シーンされても冷めるだけだし」「このドライ感こそ、俺が好きなドラゴンボールというか鳥山明の世界観だ」「ブルマが受け入れてんだから部外者がとやかく言うなよ」と擁護の声も上がっている。また「これ批判してるの男だよね。女なら出産の苦労がなくて最高じゃんという感想がでるんですけど」「私も助産師さんウイスさんが良かった」といった声も。この出産にツッコミを入れるのは野暮かもしれない。

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