私は食べ物の写真を撮るのが好きです。それは「これを食べた!」という記録を残しておきたいということではありません。その食べた物の味や質感を写真に表現できた時になんともいえない達成感を感じるから好きなのだと思います。
食べ物の写真は美味しそうに撮ることが大前提です。その写し方には少しコツがありますが、誰でも真似できるちょっとしたことで、写真が見違えるように変わります。
キーワードになってくるものは「アングル」と「光の方向」。
今回は家にある、夫からのだいぶ遅いホワイトデーでもらったマカロンを撮影しながら「アングル」と「光の方向」について考えます。
美味しそうに見えるアングル
被写体に対して撮る角度のことを「アングル」と言います。このアングルを変えるだけで、印象はグッと変わりますし美味しそうに見せることができます。
まずは一般的にオシャレで可愛く撮れるアングルだと言われることが多い、真俯瞰(真上)からマカロンを写してみました。
このアングルって意外性がありますし、物によっては可愛いく写るアングルだとは思いますが、マカロンに関して言えば、はじめに「これはマカロン」と言われていなければ、ぱっと見た時に何が写っているのか分かりづらいかと思います。
ということで、真上から少し角度を落として写してみました。
この写真のほうが餡を挟んでいる様子も見えるので、マカロンだと一目で分かってもらえます。
私は上記のような角度で食べ物を撮ることが多いです。特に撮りたいものの周りにも物がある場合は、あえて入るように写して臨場感を出します。写真はクリスマスに作ったケーキの写真なのですが、奥にボケて写るキャンドルがいい感じにクリスマスっぽさを演出してくれています。
食べ物は真上から撮ろう!と言われがちですが、物によっては角度を落とした写真のほうが、何を撮っているのかが伝わりやすかったり、臨場感が出たりします。
食べ物に限った話ではないですが、写真を撮る時は色々なアングルから狙って撮ることが大事です。
美味しそうに見える光の方向
一般的には手前に影が落ちるように撮ると美味しそうに写ると言われています。ということは逆光の状態で食べ物を撮ると美味しそうに写るということです。
実際に撮影してみました。
正面からの光(逆行)
正面に光がある状態なので手前に影が落ちています。
マカロンの表面に光沢感が出てとてもフレッシュな印象です。ただ光の反射が強すぎて、マカロンのカラフルさが少し低減してしまったようにも見えます。
斜め右からの光
斜め右に光がくるようにしたので、左斜め下に影が落ちています。
先ほどの写真よりも光沢はなくなりましたが、カラフルさが出てとても美味しそうに写りました。
背後からの光(順光)
背中に光がある状態で撮った写真です。これを順光といいます。
影がないのでポップな印象ですが、全体的にのっぺりとした写真になってしまいました。
結論
やはり逆光か、斜め前からの光で撮ったもののほうがキレイで美味しそうに見えると私は思います。
食べ物によって相性のいい光の方向が微妙に変わってくると思うので、真正面からの光がいいのか、少し斜めからの光がいいのか、自分が動いたり物を動かしてみて、一番美味しそうに写る光の方向を見つけてみてください。
正面からの光が強すぎる時などは白い薄手のカーテンを引くなどして、光を調節してみてもいいかもしれません。
アングルと光の方向のまとめ
今日のまとめです。
- 食べ物を撮る時のアングルは、一般的に真俯瞰で撮るといいと言われているが、食べ物の形状や様子によってそれに合ったアングルを見つける必要がある
- 背景を入れて臨場感のある写真に
- 光の方向は正面か斜め前からの光が美味しそうに見える
アングルを変えるだけで写真の印象がガラッと変わりますし、臨場感が出てきます。光を知ることは影を知ることに繋がり、影は立体感を出してくれます。このふたつをマスターすれば美味しい写真はすぐに撮れてしまいます。
そして食べ物の写真だけではなく、「アングル」と「光の方向」は写真を撮る上でとても大事で基礎の部分です。このふたつをマスターして、ワンランク上の写真を目指していきましょう!
この後マカロンはスタッフ(私)が美味しくいただきました。ごちそうさまでした。