先日、大阪の市営地下鉄がついに民営化に!というニュースに対して、私が「ついにこの時が来た」「素晴らしいビッグニュース」と記したところ

「何がすごいのか分からないので教えてくれますか」

という質問がいくつか来ていたので、一応大阪でニュースをやっていた人間として分かる範囲で解説しますね。

まず、大阪の市営地下鉄の現状。
ドル箱と言われる御堂筋線をはじめ、各所で大きく黒字経営で、年間300億は利益を出している超優良な状態です。ちなみに1日260万人が利用しているそうです。
(※間違いがありました。「年間」ではなく「1日」でした。大変失礼いたしました)

しかし「市営」ってところがポイント。
要は「公共の存在」なので色んな規制があります。予算自体もいちいち市の許可を得なければいけないし、本業以外で「金儲け」に走ってしまっては怒られちゃうんですよね。だって「税金で成り立ってる」という立場だから。「公(おおやけ)」のものが金儲けしてたら「民業圧迫」だって言われてしまうわけですね。

それを今回はついに全国で初めてのことになるんですが、民間に落とすことになりました。
株式は全部大阪市が最初は持つことになります。
これによって、何が起きるのか。
まず「株式配当」は絶対に入ってきますね。だって民間の会社の株主なんだから。
大阪市は「納税」と「株主配当」で年間100億は見込んでいるそうです。これはデカい!ますます教育や福祉が充実できるはずです。
しかも、わざわざ市にお伺いを立てなくても、運賃の値下げも出来るし、多角的経営が出来て、設備投資や他業種への参入も可能になる。

郵政の民営化も大改革でしたが、大阪で吉村市長が成功した「地下鉄の民営化」って、ものすごい大改革です。きっと利権集団から面倒くさい様々な抵抗があったことでしょうが、見事に押し切りました。大した改革です。これは素直に住民の皆さんは評価していい。

もともと、日本って国は戦後の復興のために「大きなエンジン」を政府や行政に集めすぎてたんですよね。うまく行くときはいいんですけれど、行政の中の人間が自分たちの利権にも使えるレベルで集めすぎているので、本来はどんどん、民間に落としていかなければこうやって幅が広がらないものなんです。そういう意味では小泉さんの郵政もすごかったんです。

大阪市はこれからさらに発展していくことでしょう。すごいと思います。
大阪の市営地下鉄が民営化したメリットの説明でした。