「ありがとう」という言葉使えてますか?
「ありがとうは魔法の言葉」っていいますけど、それって本当なんでしょうか?
いやいや。そんなことは最低限のことだと思うんですがね~。
ちまたではこんな言葉をよく耳にします。
「旦那がありがとうを言わない!」
「全然、感謝してくれない!」
「やってあげてもお礼の一つもない!」
いやいや。解ります。そのイライラする気持ち(笑)
今回はそんな妻のために、「旦那がなぜ、ありがとうを言わないのか」その心理をご説明しましょう。
そして、ありがとうは魔法の言葉でもなんでもないということもお話していきたいと思います。
最後までお付き合いくださいね!
お互いにありがとうと言われたい
明治安田生命が「いい夫婦の日(11月22日)」にちなんで、夫婦に関する意識調査を定期的に行っています。
そのなかに「お互いが一番愛情を感じる言葉は何?」という質問があり、その集計結果は次のような順位になっています。
男性
1位 ご苦労様、お疲れ様
2位 ありがとう
3位 好き
4位 愛してる
5位 おかえり
女性
1位 ありがとう
2位 愛してる
3位 ご苦労様、お疲れさま
4位 好き
5位 大丈夫?
「愛情を感じる言葉は何?」という聞き方は、それにしても微妙な聞き方ですよね。
答える側によって回答の仕方も変わってくるもので、日常的に言ってもらって満足しているのか、不足しているからもっと言って欲しいという思いで回答しているのかそこらへんがどうも分かりません。
でも女性の場合は、「不足しているからもっと言って欲しい」で確定でしょうね。
妻や彼女に向かって、「ありがとう」の言葉を日常的に連発する男性は早々いないと思います。
特に日本人男性は欧米男性とは違い、感情表現が大の苦手。
「空気で察してくれ」
こんな感じです。
ありがとうは魔法の言葉ではない
ただ、この結果から見えてくることは、相手に対して感謝やねぎらいの言葉を期待している人が、旦那にも妻にも多いということだけは分かります。
とくに妻側には、自分の貢献度を正当に評価してもらいたい、自分が役に立っているということを認めてもらいたいという気持ちが強く表れています。
しかし、「ありががとう」「ご苦労様」といった感謝やねぎらいの言葉は、本当に魔法の言葉なんでしょうか?
僕は魔法でも何でもないと思っています。
だって、これらの言葉っていつでも誰にでも使える言葉でしょ?
それなのに「ありがとうは魔法の言葉」ってどういうこと?
万人に共通して使える言葉というのは、いわないよりはいいですが、実際のところ、夫婦という特定の関係を維持するうえでは、あまり価値がないように思うのは僕だけでしょうか。
ありがとうは最低限のマナーです
さて、「ありがとうは魔法の言葉」が魔法ではないと感じる理由をもう少し詳しく説明していきます。
これを職場でのやり取りに当てはめてみましょう。
例えば、同僚があなたのためにある会議資料を作ってくれたとします。それを渡されたときあなたは何て答えますか?
間違いなく「ありがとう」って言いますよね。逆にありがとうって言えない人ってこの世の中にいるのでしょうか?
ハッキリいって「ありがとう」なんて「こんにちは」と同じぐらいの最低限の会話のマナーです。
これを捕まえて「ありがとうは魔法の言葉」とは一体なぜ?
ありがとうより自分の感情を伝えましょう
では「ありがとう」を超える魔法の言葉ってあるんでしょうか?
それはやっぱり「自分の感情を込めて」その気持ちを言葉にすることです。
さっきの例でしたら、このように伝えましょう。
「ありがとう。お!この資料いいねえ。さすがだね!」
「ありがとう。いやぁ。嬉しいな!おかげで今日は早く帰れそうだよ!」
これは夫婦関係でも一緒ですよね。
例えば「ありがとう」と言わない旦那には、「なんでありがとうぐらい言えないんだ!」と腹が立つ妻が多いと思いますが、逆に言えばありがとうだけ言っておけばいいんでしょうか?
夫婦関係をよりよくしたいのなら、決してそんなことはないと思うんです。
本当に価値ある言葉というのは、そのとき、その場で、自分の妻や旦那にしか言えない言葉のこと。
たとえば「台所がいつもキレイで気持ちいいねぇ」のように、「ありがとう」という言葉を使わなくても、自分の気持ちを伝える表現の仕方はした方がいい。
男性は照れくささもあって、「ありがとう」の一言がでない場合もあります。
また夫婦間で褒め合うのは、ちょっと歯が浮く感じにもなります。
「キレイで気持ちがいい」というのは、キレイにしてくれた人の貢献度を正当に評価しているのであり、行為を褒めているのではありません。
また、相手も常に感謝されたくてやっているわけでもありません。
だから当たり障りのない「ありがとう」より、目の前に見えている現状を良い方向で評価し、そのとき、その場で、思ったままを自分独自の言葉で伝えた方が間違いなく相手の心に響きます。
たとえば、洗濯した服や下着を畳んでくれたときは「いつも気持ちよくて助かってる」という言い方もよし、逆に「俺はこんな畳み方はできない、うまいなあ」と、自分を一段下げて、結果的にほめるというやり方もあります。
ありがとうは第三者を介すると効果的
あるいは子供を経由して、本人に伝わるようにする方法も効果は絶大です。
妻の働きぶりを、旦那が常日頃から子供に話をしておくのです。
「うちのママって本当、料理も上手だし、働きものだよねえ」
このように言っておけば、「パパが、ママのことすごいって言ってたよ」と子供の口から妻に伝わるでしょう。
これは夫婦関係だけではなく、人を褒めるときに効果絶大なやり方です。
人はその人当人に直接褒められるより、「あの人がほめてたよ」と第三者から伝え聞く方が何十倍もほめられた喜びを感じるものです。
子育てでも一緒ですよね。
子供が何かお手伝いしてくれたときは、単に「ありがとう」というよりは「〇〇ちゃんが手伝ってくれたから、ママ本当に助かったわ!」というと、子供はもっと張り切ってお手伝いをするようになるでしょう。
ありがとうを言わない旦那の心理とは
さて、少しは話は変わりますが、世の中には妻に「ありがとう」を言えない旦那が本当に多いものです。
次はこの「ありがとうを言えない」旦那の心理をご説明します。
「ほめる」という行為は、ほめる側とほめられる側の力関係に関わってくる行為です。
だから、大人が子供に対して、あるいは、先生が学校に対してほめ言葉を使うのなら納得できます。
ほめられる側は、ほめるだけの資格や価値のある人がほめてくれるなら、その「ほめ言葉」も素直に受け取ることができます。
また、そうした人にほめられるととても嬉しいものです。
しかし!ほめるだけの資格や価値のない人からほめられると、かえって気分が悪くなる場合があります。
ここに「旦那がありがとうを言わないのか」という理由があるのです。
例えば、ふだんろくに家事の手伝いをしない旦那がこう言ったらどう思います?
「やぁ。台所がキレイになったなぁ。やっぱりキミでないとできないね。ありがとう」
この言葉を素直に喜ぶことができますか?
きっと多くの妻がこう思うでしょう。
「何いってんの。自分では全然やらないくせに。ゴマをすったって無駄!」
このように、ほめ言葉は、場合によっては嫌味にとられたり、恨みを買ったりすることもあるのです。
旦那が妻にありがとうを言わない心理はこれです。
普段、家事や家のことをしていないから、素直に感謝することができない。
「ありがとう」と言ったところで、さきほどのように妻に「ならあなたもやってよ」と言われるのを分かっているのです。
ごめんなさいも魔法の言葉ではない
謝罪するときも一緒です。妻の虫の居所が悪ければ、「何でも謝って済むとでも思ってんの?」とやり返されるでしょう。
「ごめんなさい」も魔法の言葉ではありません。
このように普段の行いが悪い旦那は、「ありがとう」という言葉が素直に言えません。
それは何故なら自分自身に負い目があるからです。それを言う資格も価値もない人間だと妻が思っていることを知っているのです。
「ありがとう」という旦那にこう返したことありません?
「ありがとうはいいから、ちょっとは手伝ってよ!」
これが旦那が「ありがとうを言わなくなる」原因なのです。
魔法にしたいのなら気持ちを添えよう
ありがとうは魔法の言葉ではない理由と、旦那がなぜ「ありがとう」を言わないのか、その心理をお話しましたがいかがでしたか。
確かに「ありがとう」は必要な言葉ではあります。
でもだからと言って「ありがとう」だけ言っておけばいいというものでもありません。
「ありがとう」なんて言われ慣れてくると、逆に「ありがとうさえ言っておけばいいとでも思ってんの?」
こんな風に思われるのがオチです。
そうならないためにも、感謝の言葉は自分の感情で表現するようにしましょう。
感情があるからこそ、それが相手の心にも響くんです。
それは夫婦関係でもきっと一緒ですよ。
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