東洋ゴム工業は29日、国内市販用タイヤの出荷価格を5月から引き上げると発表した。天然ゴムなど原材料価格が上昇し、生産コストの削減などでは吸収しきれないと判断した。値上げは2011年以来6年ぶりで、製品によって異なるが平均値上げ幅は最大10%。国内タイヤ大手4社のうち、東洋ゴム以外の3社は今年に入りすでに値上げを表明している。
平均値上げ幅は乗用車用で5.5%のほか、トラック・バス用が8%、建設車両用が10%など。
最大手のブリヂストンは28日、6月から夏向けの乗用車用で平均6%値上げすることを発表した。横浜ゴムも4月から乗用車用の平均6%の値上げを決めたほか、住友ゴム工業も5~10%の値上げに踏み切る方針だ。
天然ゴムは主産地のタイで今年1月に洪水が発生して供給不安が高まっているうえ、投機的資金も流入して価格が高騰している。