映画「ムーンライト」見てLGBTに理解を

アメリカのアカデミー賞で作品賞を受賞した映画「ムーンライト」を見て、LGBTと呼ばれる性的マイノリティーについて理解を深めてもらおうという催しが28日夜、東京都内の映画館で開かれました。
「ムーンライト」は、貧困地域で暮らす同性愛の黒人の少年が成長していく姿を描いたアメリカの映画で、先月、アメリカ映画界で最高の栄誉とされるアカデミー賞で作品賞を受賞しました。

この作品が日本で公開されるのに合わせて、28日夜、東京・渋谷の映画館で性的マイノリティーについて理解を深めてもらおうという催しが開かれ、およそ60人が映画を鑑賞しました。

このあと、渋谷区の永田龍太郎男女平等・ダイバーシティ推進担当課長と、性同一性障害でLGBTへの理解を促す活動を行っている杉山文野さんが、映画の感想などを語り合いました。

みずからもゲイだとカミングアウトしている永田さんは「映画を見ることで、LGBTの社会的困難は同じものがあるという大きな枠は共有されると思う。生きやすいと思うような社会にどのようにして変えていくか、さまざまな取り組みを行っていきたい」と話していました。

また、杉山さんは「幼少期のセクシュアリティーといじめの問題は日本でも切実な課題で、そういった意味でもLGBTを取り上げた映画で幼少期のことを描いているのは今までなかった」と指摘していました。

映画「ムーンライト」は、31日から全国で公開される予定です。