シャッター止めるセンサーに「死角」
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去年9月、車庫で電動車いすに乗っていた男性が突然下りてきた電動シャッターに挟まれて大けがをする事故があり、その後、メーカーなどが調査したところ、車や人に感知してシャッターを止めるためのセンサーのビームが車いすと男性の隙間をすり抜け、安全装置が働かない場合があることがわかりました。
メーカーなどによりますと、去年9月、東京・武蔵野市の89歳の男性が電動車いすに乗って車庫から道路に出ようとして左右の安全を確認するためシャッターの下で一時停止していたところ、突然下りてきた電動シャッターに挟まれ、腰や腕の骨を折る大けがをしました。
このシャッターには高さ30センチと70センチの位置にセンサーがあり、車や人を感知するとシャッターが止まる仕組みになっていましたが、その後、メーカーや男性の弁護士が現場で同じ状況を再現して調べたところ、センサーのビームは2つとも車いすと男性の間にできた隙間をすり抜け、安全装置が働かない場合があることがわかりました。
シャッターが下りてきた原因については、特定できなかったということです。男性は、スクーターや自転車でもビームがすり抜ける状況が起こりうるとして、身近な事故を調査している消費者安全調査委員会、いわゆる消費者事故調に対し、近く調査を求めることにしています。
男性は「突然のことで何が起きたかわからず、死の恐怖を感じた。事故調には多角的に安全対策について考えてもらいたい」と話しています。
一方、メーカーは「製品にかしがあったとは思っていない。今後は、より安全に使ってもらうために、センサーが感知できない位置があることを伝える取り組みをしていきたい」としています。
このシャッターには高さ30センチと70センチの位置にセンサーがあり、車や人を感知するとシャッターが止まる仕組みになっていましたが、その後、メーカーや男性の弁護士が現場で同じ状況を再現して調べたところ、センサーのビームは2つとも車いすと男性の間にできた隙間をすり抜け、安全装置が働かない場合があることがわかりました。
シャッターが下りてきた原因については、特定できなかったということです。男性は、スクーターや自転車でもビームがすり抜ける状況が起こりうるとして、身近な事故を調査している消費者安全調査委員会、いわゆる消費者事故調に対し、近く調査を求めることにしています。
男性は「突然のことで何が起きたかわからず、死の恐怖を感じた。事故調には多角的に安全対策について考えてもらいたい」と話しています。
一方、メーカーは「製品にかしがあったとは思っていない。今後は、より安全に使ってもらうために、センサーが感知できない位置があることを伝える取り組みをしていきたい」としています。
専門家「想定外の事故情報生かして」
今回の事故について、製品事故に詳しい明治大学の向殿政男名誉教授は「一度起きた事故は再び起きるおそれがある。電動車いすの使用はこれまで想定していなかったかもしれないが、『まさかこんなことが』という場合の事故情報は非常に重要で、被害に遭った方のためにも生かしていくことが大切だ」と指摘しています。