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【京都府立医大疑惑】
「心臓の武田」の腕利き医師逮捕…府立医大病院の関係性は 暴力団幹部の虚偽診断書作成事件
「もともとは京都大学系の病院だったが、最近では府立医大出身の医師が増えていた」。武田病院を知る関係者によると、同病院を開業したグループ会長(86)が京大出身で、長らく京大系の医師派遣を受け入れていた。だが、現在の理事長(56)に代わってから、府立医大からの医師を積極的に受け入れるようになったという。
指定暴力団山口組系淡海(おうみ)一家総長、高山義友希(よしゆき)受刑者(60)を患者とし、府立医大側に紹介したのも武田病院グループの医療機関だった。高山受刑者の父親で指定暴力団会津小鉄会(京都市)の故・高山登久太郎(とくたろう)元会長が武田病院で診察を受けていたといい、その縁で高山受刑者も診察を受けたとみられる。
全容疑者の逮捕容疑は、高山受刑者が収監されるのを免れさせるため、診断書に虚偽の事実を記載したという内容だ。武田病院を知る医師は、高山受刑者だけでなく、「患者として暴力団組員が出入りしているとの話は耳にしていた」と打ち明ける。
府立医大と武田病院をめぐっては、武田側から府立医大幹部へ多額の不明朗な現金が渡っていた疑惑も浮上している。京都を代表する民間病院と大学病院が暴力団とどのような関係にあったのか。府警の捜査は本格化する。