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【首都スポ】[サッカー]天皇杯東京都予選「学生系の部」 明大と国士舘大が勝ち抜け2017年3月27日 紙面から
サッカーの第97回天皇杯全日本選手権東京都予選(東京中日スポーツ・東京新聞など共催)を兼ねる第22回東京都トーナメント「学生系の部」代表決定戦2試合は26日、東京都町田市の国士舘大鶴川グラウンドで行われ、国士舘大(関東大学2部リーグ)と明大(同1部)がそれぞれ4月2日の準決勝に進んだ。国士舘大は3−1で早大(同2部)に逆転勝ちし、昨季の関東大学1部優勝の明大は2−0で慶大(同1部)に快勝した。ともに「社会人の部」代表と対戦する準決勝では、国士舘大が東京武蔵野シティFC(日本フットボールリーグ)、明大は東京23FC(関東リーグ1部)と対戦する。決勝は8日。優勝チームが天皇杯出場権を獲得する。 ◆国士舘大2年MF・諸岡 前戦のうっぷん晴らす勝ち越し弾国士舘大3−1早大電光石火の連続ゴールだった。前半8分にあっさりと先制された国士舘大。しかし、同15分にすぐに追いつくと、たたみかけるようにして同19分に試合をひっくり返した。 殊勲の勝ち越し弾を決めたのはMF諸岡裕人(2年・正智深谷)だった。相手にはじき返された左CKのボールを右足で強烈にとらえ、あっという間にゴールネットを揺らした。ブラインドになったことも影響し、早大GKは全く反応できなかった。 諸岡は試合後、「たまたま、いいところにボールがこぼれてきました。シュートを浮かさないように振り抜きました」と淡々と振り返った。そして、「いい感触でした。めっちゃ気持ち良かったです」と相好を崩した。 前の試合で不本意なパフォーマンスに終わったため、「迷惑をかけてしまった分、今日にかける思いはすごく強かったんです」。その決意を体現した一撃。いつもは主に守備的な役割をこなすタイプのボランチだが、この日は主役の座に躍り出た。
「強いチームをたくさん倒したいので」と本大会参戦を熱望する。「チームの調整はいい感じで進んでいます。その中で逆転勝ちできたことはリーグ戦に向けても自信になります」と、開幕が3週間後に迫った関東大学リーグに向けての収穫も口にした。 (関孝伸) ◆本間トドメの一撃早大の息の根を止める国士舘大の一撃は、MF本間達耶(3年・遠野)が決めた。後半2分、右サイドから強烈な右足シュートでゴールネットを揺らした。前戦は、直前で先発落ちとなっただけに「結果を残せてよかったです」と言いつつも、「もっともっとアピールしないと」。天皇杯については「リーグ戦とはまた違った雰囲気を味わえると思います」と、プロとの真剣勝負に思いをはせた。 ◆「プロとやりたい」高橋が大学初得点先制された国士舘大を勢いづけたのは、FW高橋利樹(1年・埼玉栄)。前半15分、味方と相手GKが交錯し、そのこぼれ球を右足で一振りし同点とした。入学後の公式戦初得点に「気持ちよかったです」とはにかんだ。 国士舘大が9年前にJ1鹿島にPK戦の末に敗れた天皇杯の試合を引き合いに出し、「プロとの公式戦は天皇杯しかありません。『絶対にプロとやりたい。そこまで勝ち進む』という気持ちでやっています」と意気込んだ。
◆明大1年FW・佐藤 自分の感覚に自信!PK仕留めた明大2−0慶大奪って、仕掛けて、仕留めた。明大のFW佐藤亮(1年・FC東京U−18)だ。前半37分、自ら相手ボールを奪取してドリブル突破からPKを誘発。利き足の左足でゴール右上に蹴り込んだ。 「自分の感覚でやれば、(GKにキックと)同じ方向に飛ばれても、決められる、と分かっているので。PKで緊張したことはありません。中高生辺りから、蹴る方向や間合いとか決めてきたので。外したのは小学生のときくらいです」。前戦の東学大戦に続く2戦連発に口も滑らかだった。 4−3−3システムの明大で、現在は3トップの真ん中。昨年ドイツへの短期留学を経験し、「(ドイツは)日本より、結果を出せば、納得される。価値観、意識が変わりました」と、得点への意識がよりいっそう強まったという。この日も果敢にゴール前に迫り、常に得点をうかがっていた。 次は社会人の東京23FCと対戦する。今季のチーム目標の一つ、「天皇杯でJクラブに勝つ」を実現するためには負けられない。 「ここで止まっているわけにはいきません。明治からは毎年毎年何人もプロが出ているので、そう考えたら、プロとやって負けるわけにはいかないし、勝っても当然(の話)だと思います。自分がそのピッチに立って、倒したいというのはあります」。鋭い目付きの19歳は、大舞台を見据えている。 (関陽一郎)
◆後半47分に追加点 土居、両足つった!明大は終盤にようやく追加点を挙げ、慶大を振り切った。後半47分、MF土居柊太(3年・浜松開誠館)が抜け出し、右足でねじ込んだ。最後の力を振り絞って運動量を増やしていた土居。両足はシュート後につってしまった。 土居は「(ゴールが)決まった瞬間、やり切った感じがありました。1点差のままでは正直こわいなと思っていたので、2点目を取ることができてほっとしました」と苦笑交じりに喜んだ。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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