元従業員に逆転無罪判決 米子のホテル支配人死亡で
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8年前、鳥取県米子市のホテルで支配人に暴行を加えて現金を奪いその後、死亡させたとして、強盗殺人などの罪に問われた59歳の被告に、2審の広島高等裁判所松江支部は「状況証拠の積み重ねによって被告の犯行とするのは合理的でない」などとして、1審の懲役18年の判決を取り消して無罪を言い渡しました。
無罪判決を受けたのは、このホテルの元従業員、石田美実さん(59)です。
この事件は8年前、鳥取県米子市のホテルの事務所で、支配人の松尾充晃さん(当時54)が暴行され、現金43万円余りが奪われたもので、元従業員は、6年後に松尾さんが死亡したため、強盗殺人などの罪に問われていました。
元従業員は無罪を主張していましたが、1審の鳥取地方裁判所は去年、殺人と窃盗の罪を適用して懲役18年の判決を言い渡し、被告と検察の双方が控訴していました。
27日の判決で、広島高等裁判所松江支部の栂村明剛裁判長は「大量の1000円札を持っていたことや、犯行後に逃走と考えられる行動を取っていたなどという状況証拠によって、被告の犯行とするのは合理的ではない」と指摘しました。
そのうえで「被告には犯行の機会があったことしか認められず、状況証拠の積み重ねによって被告の犯行を認めた1審の判決は明らかな事実誤認だ」として1審の判決を取り消して無罪を言い渡しました。
この事件は8年前、鳥取県米子市のホテルの事務所で、支配人の松尾充晃さん(当時54)が暴行され、現金43万円余りが奪われたもので、元従業員は、6年後に松尾さんが死亡したため、強盗殺人などの罪に問われていました。
元従業員は無罪を主張していましたが、1審の鳥取地方裁判所は去年、殺人と窃盗の罪を適用して懲役18年の判決を言い渡し、被告と検察の双方が控訴していました。
27日の判決で、広島高等裁判所松江支部の栂村明剛裁判長は「大量の1000円札を持っていたことや、犯行後に逃走と考えられる行動を取っていたなどという状況証拠によって、被告の犯行とするのは合理的ではない」と指摘しました。
そのうえで「被告には犯行の機会があったことしか認められず、状況証拠の積み重ねによって被告の犯行を認めた1審の判決は明らかな事実誤認だ」として1審の判決を取り消して無罪を言い渡しました。
被告の弁護士は「1審はあまりにおかしな判決だったので、維持することが難しいと思っていた。2審は、推定無罪の原則にのっとった踏み込んだ判決だったと評価している」と話しています。
広島高等検察庁は「判決内容を詳細に検討したうえ、上級庁とも協議して適切に対応したい」とコメントしています。
鳥取県警察本部は「判決の内容を見ていないので回答できない」としています。