鳥インフルエンザ ニワトリ6万羽余の処分急ぐ 千葉

鳥インフルエンザ ニワトリ6万羽余の処分急ぐ 千葉
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千葉県旭市の養鶏場で、ニワトリから鳥インフルエンザウイルスが検出されたことを受けて、千葉県は飼育されているニワトリおよそ6万8000羽の処分を急いでいます。
千葉県旭市の養鶏場では、23日までの3日間に、合わせて118羽のニワトリが死んでいるのが見つかり、県が詳しく検査した結果、「H5型」の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。

これを受けて千葉県は自衛隊にも協力を要請し、24日午前5時からおよそ600人態勢で、この養鶏場で飼育されているニワトリおよそ6万8000羽と卵の処分を始めました。

千葉県によりますと、午後4時現在で、およそ24%にあたる1万6860羽を処分したということです。千葉県は、25日朝までにすべてのニワトリの処分を終え、今月27日までに穴に埋めるなどのウイルスを封じ込める作業を終えたいとしています。

また県は、この養鶏場から半径3キロ以内にある6つの養鶏場を対象にニワトリや卵の移動を禁止するとともに、3キロから10キロの範囲にある58の養鶏場に対しても、域外への出荷などを禁止する措置を続けています。

これらの養鶏場について、県がニワトリが死んでいないかなどを調べた結果、これまでに異常は確認されなかったということです。

消毒ポイントを設置

千葉県は、養鶏場からおおむね半径10キロの範囲に消毒ポイントを設け、感染拡大の防止にあたっています。

消毒ポイントが設置されたのは、養鶏場からおおむね半径10キロの範囲にある旭市や銚子市など5つの市と町の合わせて7か所です。

このうち、養鶏場からおよそ5キロ離れた旭市高生の消毒ポイントでは、千葉県の職員が畜産関係の車両に消毒液をスプレーで吹きつけて、消毒作業にあたっていました。千葉県は、これらの消毒ポイントでは24時間態勢で対応し、感染拡大を防ぐとしています。

千葉県 卵の出荷量は全国2位

千葉県畜産課によりますと、千葉県は平成26年の卵の出荷量が17万トン余りで全国で2番目に多く、去年の時点で164の養鶏農家が採卵のためにおよそ1007万8000羽のニワトリを飼育しています。
鳥インフルエンザの発生により移動や出荷が制限されている区域には、採卵のための養鶏農家が51軒あり、県全体の40%近くにあたるニワトリおよそ400万羽を飼育しているということです。
これらの養鶏場では、現在出荷できなくなっていますが、県によりますと、遺伝子検査など必要な検査を受ければ数日で出荷できるようになるということです。

県や金融機関が相談窓口

日本政策金融公庫は、農家や加工・流通に関する業者などを対象に、融資や返済に関する相談窓口を千葉支店に設けました。

連絡先の電話番号は0120-926-471で、平日の午前9時から午後5時まで受け付けているということです。

また千葉県も、畜産課などの各部署や家畜保健衛生所で、感染防止や融資、ペットなどに関する相談窓口を設けていて、それぞれの連絡先は千葉県のホームページで確認できるということです。