7月25日~29日放送 特集 がんシリーズについて
投稿者:番組スタッフ
番組では7月25日から5日間、国民病といわれる 「がん」について、さまざまな角度から考えるシリーズをお伝えしました。初回は、女優の原千晶さんがご自身のがんの経験について話してくださいました。
放送は、8月中旬までNHKジャーナルのホームページに掲載しています。
トップ画面上【ストリーミング】→【7月】から聴くことができますので、ぜひ。
http://www.nhk.or.jp/r1/journal/
ことし新たにがんと診断される人は初めて100万人を超えると予測されています。
原千晶さんは、検診によるがんの早期発見が重要であること、また、患者を孤立させないことが大切だと話していました。“原千晶 よつばの会”という名前で、女性特有のがんの治療の悩みを共有しあえる会を開いたり、電話相談に応じたりする活動もしているということです。
26日のテーマは「がんの治療と仕事との両立」でした。
ゲストの桜井なおみさんは30代でがんを患いました。働き続けることの難しさを痛感し会社を退職。その経験を生かし、現在、がん患者の就労支援を目的とした会社を経営しています。
桜井さんの会社では、働く自信を取り戻すためのアドバイスや、再就職の支援を行っています。一方、企業に対しては、がんで離職した従業員の復職支援や、働き方の見直しを提案するなどの事業を行っています。社会のがん患者に対する意識を改革したいと熱く話していました。
27日は「子どものがん」について取り上げました。
手術や抗がん剤・放射線治療を受ける子どもたち。体の成長とともに治療の合併症が出てきます。進学や就職、結婚、出産・・・小児がんの子どもが当たり前の社会生活が送れるように成人した後のケアが重要です。
ゲストの東海大学健康科学部看護学科の井上玲子教授は、患者や家族とともに療養環境の改善に取り組んでいます。小児がんの子ども同士や、親同士が集える場(ピアサポート)を病院内に増やすことを目指しています。
28日のゲストは、国立がん研究センターがん登録センター長の西本寛さんでした。
ことし1月にスタートした「全国がん登録」。国内すべてのがん患者の情報をデータベースにまとめ、がん対策に活用していく取り組みです。
今後、どんながんの患者がどのくらいいて、どんな治療を受けたかが正確にわかるようになり、効果的な検診や治療が行えるようになるそうです。
がん情報を登録する新しい制度について、解説していただきました。
最終回の29日は、がん研究会有明病院の山口俊晴病院長にお越しいただきました。
1年間の治療費が3000万円以上かかるという、新しい抗がん剤のニュースについて取り上げました。この薬代、ほとんどが公的医療保険で賄われるため、医療費の高騰が懸念されています。薬価の見直しや、効果を見極めて適用する患者を絞り込むなどの対策が検討されています。
高額な新薬が登場する背景には何があるのか、今後のがん医療にとって大事なことは何か、お話をうかがいました。
- 番組情報
- NHKジャーナル番組HP
- 平日 午後10時00分〜11時10分 生放送
- キャスター:永井克典アナウンサー、奥村奈津美
ニュースデスク(隔週):池光敏弘、岩本 裕
気象予報士:福田寛之