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【マンガ】第17話 フリーランスのススメ(その9)~はじめてのえいぎょう(中編)~

2017年3月27日(月)
高田 ゲンキ(たかた・げんき)
ベルリン在住のイラストレーター(兼漫画家)、高田ゲンキが送るコミックエッセイ
『ライフハックで行こう!』、第17話です(第16話はこちら)。

シリーズでお送りしている、『フリーランスのススメ』編。今回は、僕が初めての営業先でダメ出しされた際のお話です――


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はじめての営業、当時を振り返って

今回の話は、いっさい脚色のない僕が経験した実話です。勇気を出して売り込みに行った最初の営業先でさんざんに言われ、この時は目の前が真っ暗になりました。

あとあと考えてみると、竹原さんは出版業界やイラストレーター業界全体の事情に疎い人だったのだと思います。もし、業界全体を見渡せる視野の持ち主だったら「高田さんのイラストは当方の媒体の方向性には合わないので使えないが、他の分野では需要があるかもしれないから、他の出版社などを当たってみるといい」という様なことを言ったでしょう。では、そんな事情に疎い人が、どうして断定的に「やめたほうがいい」なんて言ったのか。真意は分かりませんが、いわゆるマウンティングだったのではと思います。マウンティングとは相手に対する自分の優位性を無条件に誇示する行為で、会社の上司によるパワハラなどがこれに当たりますが、フリーランサーもクライアントや営業先の担当者のみならず、時には同業者の先輩などからマウンティングと呼べる不当な扱いを受けることが少なからずあるのです。

このエピソードをシェアするふたつの理由

フリーランスとして活動を始めて13年経った今でも、そうした担当者に巡り会い不快な思いをすることが時々ありますが(おもしろい経験談がいくつかあるので、そのうちマンガにするかもしれません)、その経験を通して知ったのは、そのようなクライアントとは相性が合わなかったと割り切って早々に仕事を断り、相性の良いクライアントのためにリソースを最大限に使うべきということです。これがひとつ目の理由です。「フリーランスのススメ」と冠する本シリーズで、独立当初のネガティブな経験をシェアすることで、逆に言えば「フリーランスは一緒に仕事をする相手を選ぶことができる」ということが言いたいのです(もちろん相手にも選ぶ権利があるので、自分のスキルや人間性的な相性のマッチング次第ですが)。竹原さんのような人が会社の上司だとしたら会社を辞めるという一大決心をしないと距離を取れませんが、フリーランスの場合は相性の悪い人との関係を絶って、毎日清々しい気持ちで仕事する環境を作ることができるのです。

ふたつめの理由は、「次の世代の人たちのために、少しでもこうしたエピソードをシェアしていく必要があると感じているから」です。特に駆け出しのフリーランサーは経験値が低い上に相談できる人が周りにいない場合も多いので、マウンティングなどの不当な扱いを受けても、そうと気づかず真に受けて自信をなくしたり、自ら活動を制限してしまったりすることがあるのです。実際、この時の僕もすっかり自信をなくして「フリーのイラストレーターになるなんて無謀な挑戦はやめて、デザイナーとして再就職した方が良いのでは……」という考えが頭をよぎったものです。もちろん、時には謙虚に他人のアドバイスに耳を傾けることも必要ですが、第13話でも書いたように尊敬できる人からの共感できるアドバイス以外は参考程度に聞き流し、自分が正しいと思う方法論を信じてやり抜くことが大事なんだと思います。

さて、この営業初日の出来事には、まだ続きがあります。次回「はじめての営業(後編)」を、どうぞお楽しみに!

次回の第18話は4月10日月曜日更新予定です!


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また、過去のエピソードはこちらからご覧いただけます。

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著者
高田 ゲンキ(たかた・げんき)

ベルリン在住のイラストレーター/マンガ家。1976年生、神奈川育ち。
2004年にフリーランスとして活動開始以来、Macを中心としたフルデジタルでの制作環境を活かして場所や業界慣習にとらわれない自由なワークスタイルを確立。2012年に夫婦でドイツ・ベルリン移住。自身の仕事術やライフハック術、人生論、ベルリンの生活の様子などをブログ『Genki Wi-Fi』とマンガプロジェクト『ライフハックで行こう!』で発信中。ブログ上で、自身の半生記マンガ『僕の半生』も好評連載中! ご意見、ご感想、応援のメッセージはこちらから。

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