シリア和平協議再開 停戦の維持が課題に

シリア和平協議再開 停戦の維持が課題に
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シリアの内戦の終結に向けた和平協議がスイスのジュネーブで再開し、仲介役の国連のデミストラ特使は、まずは協議の前提となっている停戦をどう維持するかが課題だという認識を示しました。
先月からジュネーブで開かれていたシリアの和平協議は、協議の進め方だけを決めて今月3日にいったん日程を終えましたが、24日に再開し、アサド政権と反政府勢力のそれぞれの代表団が国連のデミストラ特使と個別に会談しました。

このあとデミストラ特使は記者会見し、初日は、シリア各地でこのところ戦闘が再燃しつつある状況について双方と意見を交わしたことを明らかにしました。そして、「シリア国内で生じている軍事的な緊張について検証している」と述べたうえで、まずは停戦をどう維持するかが優先課題だという認識を示しました。

今回の協議では、国連安全保障理事会の決議に基づく移行政権作りや新憲法の起草、それに公正な選挙といった政治プロセスに加え、政権側が求めたテロ対策も議題とすることになっています。しかし、実際には和平協議を開く前提となっている停戦から議論を始めざるをえない事態となっていて、協議は難航が予想されます。