石川さゆり、震災後初…故郷・熊本城前で45周年ライブ

2017年3月26日5時0分  スポーツ報知
  • 熊本城とファン2000人を背に満面の笑みを見せる石川さゆり

 熊本市出身の歌手・石川さゆり(59)がデビュー45周年記念日となる25日、同市の熊本城公園二の丸広場でライブを行った。

 熊本地震の復興イベント「九州がっ祭」に特別ゲストで出演した石川。水色の着物、熊本県のご当地キャラ「くまモン」がデザインされた帯で登場し、2000人を前に「ただいま~」と大絶叫。ヒット曲「津軽海峡・冬景色」、通算120枚目の新曲「百年の抱擁」など5曲を熱唱した。

 熊本地震から4月14日で1年を迎える。いまだに石垣が無残に崩壊し、震災の爪痕を残す城を前に初めて歌い「胸がいっぱいになります」と言葉を詰まらせ、涙ぐんだ。ステージでは、石川ら著名人約40組から出品されたチャリティーオークションの収益約2103万円の目録を大西一史市長(49)に手渡した。

 自身が生まれ育った飽田村(現・熊本市)では、母校の飽田東小学校が液状化し、家具の倒壊など親戚や友人も被害を受けた。5月から熊本城の天守閣の修復工事が本格的に始まるが、「20年、30年かかるか分からないけど、熊本城はシンボルであり、誇りです。一日も早く元気な熊本を取り戻したい」と願いを込めた。

 15歳でデビューした1973年3月25日には、同市の水前寺体育館でコンサートを行った。幼少期は「超おてんばだった」といい、「あんなに小さかった石川さゆりもこぎゃん(大きく)なったとよ」と熊本弁であいさつ。「頑張れよ~と言われてスタートして45年。なんて幸せなんだろう」と喜びをかみしめた。

 45年目のスタートを故郷で切りたいという思いを歌でぶつけた石川。「熊本からいっぱい元気をもらった。いま何が発信できるか思いながら歌っていきたい」と新たな一歩を踏み出した。

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