スティーブ・ジョブズが愛読した禅のバイブル、禅マインド ビギナーズマインドを読みました。実家の宗派もわからない程度の仏教徒(仏教徒の自覚はない)ですが、最近、仏教とか禅の考えに興味があり、この本を読んでみました。結果、「自分を生きる」ための指針を考える上で、参考になったので紹介します。
「自分を生きる」ための指針
ここでいう「自分を生きる」ための指針とは、「あんまり気が乗らないなぁーでも付き合いだしなぁ」って人のせいにして自分に嘘をついてやり過ごしていたことに対して、素直に自分の思いを選択できる(心の負担を軽減、というかなくす)、そのための考えやそのヒントのことです。
1、自分の未熟さには可能性がある。
初心者の心には多くの可能性があります。しかし、専門家といわれる人の心には、それはほとんどありません。p.32
自分のことを、まだまだ未熟と思っていれば、それはまだ伸びる可能性がある証拠。今、できないことを後ろめたく感じる必要はない。開き直るわけじゃなく、素直に未熟さを受け止めればいいんだ。
2、悪いと思っても批評しない。ただ、自分はそうしなければいい。
「これはいいこと」「これは悪いこと」などというべきではありません。
それは悪いこと、というかわりに、「ただ、そうしない!」というべきです。p.49
人の悪口を言う人いるじゃないですか。そういうとき、どのように対応すれば良いのか本当に困ってました。自分の知らない人について勝手にグチるならまだしも、自分も知ってる人の悪口で、しかも同意を求められた時はもう本当に困る。特に会社の上司、先輩とかから。知らんし。だからどうしたよ。何も変わらんじゃん。今までははぁそうですか、と流してました。すると、その人に嫌われるっていう(まあ、そういう人にはこちらも関わりたくないのでいいのですが)。でもこの考えを知って心が軽くなりました。
3、純粋とは、ありのまま。そのままでいいんだよ。
純粋というのは、なにか不純なものを磨いて綺麗なものにする、という意味ではありません。純粋というのは、ありのまま、そのまま、という意味です。p.115
卑屈な自分はダメだ、なんてそんな風に思わなくていい。ありのまま。
みんなちがって、みんないい。 (金子みすゞ)
4、Not always so (必ずしもそうであるとは限らない)
私たちがなにかをいうときには、そこに主観的な意図や状況がつねに入り込みます。そのため、完璧な言葉というものはありません。どのような発言にも、つねに歪曲というものが、存在しています。p.175
これは常に考えていたことと似ていまして。
例えば、3個の お菓子があったとして。
Aさん:すこし食べていい?
と、Aさんから聞かれたとき、すこしって何個だと思いますか?3個の場合はおそらく1個。けど、20個あった場合にすこしって何個になりますか?この単純な問いかけでも、聞く人によって受け取り方は変わるはずです。なので、人の感情や考えなどもっと複雑な話になれば、とてもじゃないけどわかった状態にはならないはず。人と人が分かり合えることはない。100%わかったなんて思わない。ただ、分かりたいと思うことはできるし、伝えたいとも思う。
5、困った時も大丈夫。ただ座ろう。
一番のコミニケーションは、なにもいわず、ただ座ることです。p.181
困った時は自信を持って座ろう。
6、死への良い表現を見つけてみよう。
なにか死について、よい表現を見つけるようにしてください。それが見つかると、あなたは人生について、まったく新しい解釈を持つことができるでしょう。p.192
見つけたいなぁ。死って、なんなんですかね。
話は逸れますけど、人がすぐ死ぬ映画とかドラマとか見ちゃうと悲しくなるんですよね(ミスチルの歌詞じゃないですけど。)。そんななか死の概念で、そんな捉え方があるんだって、死に対して前向きに捉えさせてくれた本が「夏の庭」。
内容(「BOOK」データベースより)
町外れに暮らすひとりの老人をぼくらは「観察」し始めた。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ―。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが…。喪われ逝くものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語
おじいさんが亡くなって少年たちが思ったことをざっくり言うと、、
・あの世にも知り合いがいるってすげー(心強い)
(チープな表現で本当に申し訳ない。が、この前向きに捉えるじゃないけど、死んじゃったもんはしょうがない感。けど、向こうにはいるんでしょ?的なカラッとした考えがとっても素敵。ぜひ読んでみてほしい。)
以下の7、8個目は、訳者あとがきに書かれている、著者・鈴木俊隆(すずきしゅんりゅう) さんにまつわるエピソードの中からピンときたもの。
7、一生、つづく
長くて厳しい禅の修行中に一言。
「今、君たちが経験している問題というのは、、、」
「もうすぐなくなる」私たち誰もが、そう言われるものと思いました。
「、、、一生、つづく」と言われたのです。
そのいい方で、私たちはみな爆笑したのです。p.296
そう、一生つづくんだよなぁ(笑)気に病んでもしょうがない。
8、自分を生きる。
「海の向こうで、戦争しているのに、私たちは、ここでなにをしているんですか?」
中略
「自分の靴の紐も結べないのに、なにをしようというのだ」
p.303
ここのエピソードは長すぎるので端折ってますが、衝撃的に突き刺さりました。ここもぜひ読んでほしい。あれこれ言ったり気にしたり、気に病む必要はない。まずは自分を気にかけよう!
まとめ、 「自分を生きる」8つのヒント
1、自分の未熟さには可能性がある。
2、悪いと思っても批評しない。ただ、自分はそうしなければいい。
3、純粋とは、ありのまま。そのままでいいんだよ。
4、Not always so (必ずしもそうであるとは限らない)
5、困った時も大丈夫。ただ座ろう。
6、死への良い表現を見つけてみよう。
7、一生、つづく
8、自分を生きる。
個人的には、この本を読んでなんか色々と気が楽になったって感じです!座禅とかも体験してみよう。明日どこか行ってこようかな。
おまけ:禅について
自分の問題の中で座っていると、どちらがよりリアルでしょうか。あなたの問題ですか。あなた自身ですか。「今、ここにいる」という気づきだけが、究極の事実なのです。坐禅によって把握するのは、このポイントなのです。p.72
座っているときは「無」です。自分がなんであるかも知りません。ただ、座っているのです。しかし、立ち上がるとき、あなたは現れます!これが創造の最初のステップです。
中略
すべてが無から現れるとき、私たちは、全てをまったく新しい創造と見るのです。これが執着しない、ということなのです。p.133
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