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貞子さんの諸事情
前回のあらすじ、俺は呪いのビデオを手に入れた。再生すると、そこにはあの井戸が!貞子は出て来たんだが・・・テレビの台から落ちて泣き始めた!?この貞子ほんとに貞子なのか?・・・・・
貞子?さんが泣き始めて、早くも一時間が経過した。
「うっぐ・・・ひっく・・・」
「あのぉ・・・大丈夫?」
「うっぐ・・・・う・・うっぐ・・」
貞子は、部屋の隅で膝を抱え、未だに泣き止みそうにない。
これ、どうすりゃいいんだよ・・・?俺も泣きたくなってきたよ・・・
とりあえず、泣き止んでもらえるように声をかけ続ける事にした。
・・・・・・・・・・・・・・
それから一時間が経過した。
「あのぉーさだこさぁーん おきてますかー?」
はたから聞いたら、きっと頭がおかしくなったと思われただろう。
さらにその一時間後、貞子は泣き止みはした・・・ 相変わらず反応してくれないけど・・・。
「そろそろ反応してくださいよー・・・・・」
反応がない、ただの屍のようだ・・・・・
ここまで無視され続けると、流石に辛い。
ちょっとだけでも反応してくれてもいいじゃん・・・
「そろそろ反応してくれないと、顔、覗き込みにに行きますよ~?」
反応がない(以下略・・・
「ちょっとだけ、近づいてみるか・・・」
なるべく驚かせないように、ゆっくりゆっくりと近づいていく。
貞子に近づくと、聞き覚えのある音が聞こえてきた。
すー・・・・・・すー・・・・・・
ん?なんだこの音?
その音は、貞子に近づくにつれて大きくなっていく。
「いやいや、まさかね・・・?」
あまり信じたくなかったが、俺は貞子の顔に耳を近づけた。
すーーー・・・すーーー・・・
・・・信じたくなかったが、この貞子は人の家で眠りに落ちていた。
「人の家で、寝ちゃうとか・・・落ちるのは、テレビからだけにしてくれよ・・・・」
寝ている貞子を見ていたら、もうどうでもよくなってきていた。
「今日の事はもう忘れよう! きっと寝て起きれば、何もかもなくなってる・・・はずだ!!」
とりあえず、ブランケットを貞子にかぶせ俺も布団に入り眠りに落ちた。
チュンチュン、チュンチュン
日の光がカーテンをすり抜け顔に当たり、目が覚めた。
「ふぁぁああ・・・よく寝たぁあ!! 今日は学校もないし、ネットサーフィンでもしますか!!」
何もない日は、だらだらするに限るね!!
・・・と思ったけど、なんか部屋汚いな?変な山の上にブランケットかかってるし・・・
何だ?あの山?洗濯物でもたまってたかな・・・?
俺はそのブランケットに手を伸ばし、取り上げ・・・すぐに戻した。
「・・・今、何かいなかったか・・・?」
そう言えば、何かを忘れているような・・・・
「もう一回見てみるか・・・」
恐る恐るブランケットをめくると・・・・・女の子が寝ていた。
・・・・・なーんだただの女の子か、びっくりした! ・・・・・・って女の子!?
おいおい待ってくれ!なんの冗談だよ!! 俺はこんな女の子の事なんて知らな・・・い・・・・・?
・・・・ちょっと待てよ・・・・
なんか見覚えが・・・・・黒髪ロング、色白、白のワンピース・・・・・
・・・そういえば昨日同じような格好の人を見たような・・・・・・・・
「って貞子じゃねえか!!!!」
俺は思わず叫んでいた。それはもう、大声で。
「んっ、なに・・・・・?」
目を擦りながら、伸びをする貞子
今の俺の大声で、起こしてしまったらしい。
「え、えっと・・・おはようございます。」
「・・・・・・・・・え・・・?」
「どうも・・・よく寝れました?」
「え?・・え?!・・・ここは?!」
頭打って記憶飛んだか!?
それより今は、記憶の事なんてどうでもいい!! 聞かなければいけない事があるんだ!!
「あ、俺の家です。昨日、呪いのビデオを再生して、あなたがテレビから出てきました。 あ、一応聞きたいんですが・・・・あなたは、貞子さんで間違いありませんか?」
「え?、あ、はい。 一応貞子です。」
意外と、普通にしゃべれるんだ。
よかったぁ~!本物の貞子だ!!偽物じゃない!! ・・・でも一応ってどういうことだ?
「えっと、一応ってどういう?」
「あ、はい!一応と言うのはですね、私、見習い貞子なんです!!」
・・・あぁ、なるほどね!見習いだから、一応なのね!納得、納得・・・
「って、納得できるわけあるか!!」
「ひっ」
「あ、ごめん急に大声出して・・・・」
「・・・・はい・・・・」
こんないたいけな女の子を、大声を出して怖がらせてしまった・・・
俺はなんてひどい奴なんだ!!・・・・・? ん?なんかおかしくね?
「あの・・一つ聞いて良いかな?」
「はい?」
「貞子にとっての見習いと、一流って何が違うのか聞いて良い?」
「あ、えっとですね・・・」
「うん」
「私もよくわかりません!」
「はい?」
「なんか、怖がらせられるテクニック?を習得して、一定人数怖がらせたら一流になれるそうなんですよね。」
「うん。」
「でも、その怖がらせるテクニックと言うのが何なのか全くわからなくて・・・」
「なるほどね・・・」
確かにこの貞子からは、怖さなんて微塵も感じない。
それどころか、普通にお話しまでしてしまっている。
確かにこれじゃ、ダメだな・・・・・・・・
・・・・・・それにしてもこの貞子・・・ほんとに可愛い。 今更な感じはするが、ほんとに可愛い。
綺麗な感じと言うより、可愛いの方が当てはまっている。 話に出てくる貞子は、身長が高めでスタイルがいい。といった風に描かれていたが・・・この貞子は全くとまではいかないが、話の貞子とは違っていた。身長は低め、体系は細いほう。とりあえず言っとくと、胸はない。すとーんってな感じで、服が今にもずりおちそう・・・・・って!?
「おい!、服!服!!」
「え?・・・・・ひゃっ」
顔を真っ赤にして自分の身だしなみを整える貞子。
起きた直後に話し始めたせいで、身だしなみを整える時間はなっかたけど!・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
「ご馳走様でした!!!!」
「見ないでください!!」
おもいっきり、ほっぺにビンタを食らってしまった。
まさか、自分にラッキースケベが訪れるとは。おぉ神よアーメン・・・
こんな事を考えている俺は、身だしなみを整えるまで外に出てろと言われ、部屋から追い出されていた。
「申し訳ないことしたな・・・」
「もういいですよ・・・」
中から部屋にハ入る許可が出た。
扉を開くと、部屋の中心で貞子が正座していた。
正座している貞子が、口を開き・・・
「えっち」
俺の精神に痛恨の一撃。効果は抜群だ!
しかしこっちも負けていない!!なんと流れるような動作で地に頭を擦りつけた!!なんと言う事だ!これは、伝説の奥義DOGEZAだ!!!
貞子は動揺を隠しきれない!!
「ほんとにすまなかった!! 貞子が可愛くて思わず見とれちゃったんだ! 許してくれとは言わない! ただこれだけは言わせてほしい・・・・・・・」
「・・・か、可愛い!?・・・・・・・・え、えっと何ですか?」
「寝癖ついてるよ。」
貞子はリンゴと見間違えるほど真っ赤になり慌てて寝癖を直し始めた。
やっぱりかわいいな!この野郎!!!
貞子は深呼吸をして落ち着きを取り戻しいてから、
「・・・・あの・・・・?」
「はい?」
「私って可愛いんですか?」
「はい!めっちゃ可愛いです!」
お、また真っ赤になった。でも、なんか複雑そうな顔してるな?
でも、なんで急になんでそんな事、聞いてきたんだ?
そんな俺の疑問を知ってか知らずか、俺の疑問の答えを口にした。
「そうすれば・・・どうすれば、怖くなれますか?!」
「無理です!!」
「えぇ!?即答ですか!?」
「もちろんです」
「怖くなれないと帰れないんです!!」
「え?どこに?」
「ビデオに・・・」
・・・・・・・・・・・・・
話を聞くと、今回ビデオを見た人を怖がらせれなければ、『怖がらせ方を見つける』まで帰ってくるなと言われていたらしい。本人も忘れていたらしいが・・・
「さっき、ビデオに帰ろうと試したんですが、帰れなくなってて・・・・」
「そっか…」
・・・・・・・・ちょっと待てよ?帰れないってことは・・・・?
「ところで、帰る場所は、ビデオ以外にあるの?」
「・・・・・・・・あ・・・・・・」
急激に青ざめる貞子。元から色白なのでほんとに真っ青になっていた。
やっぱり、帰る場所無いのね・・・
話を聞いていた最中から、そんな事だろうとは思っていたが・・・まさかほんとに帰る場所がないとは・・・
「もしよければなんだけど・・・・うちに泊まる?」
「え?・・・・でも、私、貞子ですよ?・・・気味悪いじゃないですか・・・」
「いや、むしろ大歓迎です!!!貞子、可愛いし!!!」
「いや、だから可愛いのはダメなんですが・・・・・」
何か言いたそうにしていたが、少し考え込み、
「あの、本当に迷惑でないのなら・・・・お言葉に甘えて・・・」
「お化けなんだから、迷惑かけるくらいじゃないと」
・・・怖がらすこと自体ある意味迷惑な行為なのにね。そこに気づかない貞子に俺は、思わず笑みをこぼしてしまった。
「じゃあ、これからよろしくね」
「はい!よろしくお願いします!」
貞子の笑顔は、人生で見た笑顔の中で一番輝いて見えた。
この貞子に、人を怖がらせるテクニックを見つけることなんて、できるのかな・・・?
こうして、俺と貞子の奇妙な共同生活が始まった。
うちの貞子さん!第二話を読んでいただき有難うございました。
貞子の可愛さを、もっと書いていきたいんですが・・・文章力が足りずまだ可愛さMaxの貞子を書けずに、どんどんもやもやがたまっています。前ふりというか、序論と言うか起承転結と言うか、まぁとりあえず、まったくイチャイチャに持っていけません・・・・・今回やっと、貞子と零君が話すことができたので、どんどん仲良くなってイチャイチャしてほしいですね!
こんなに読みにくい文章を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!!
どうか、次回も楽しみに待っていてください!!
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