アルファベット(ティッカーシンボル:GOOGL)の株価が、ちょっと冴えません。今日はザラバ、50日移動平均線を割り込みました。

GOOGL

理由は、このところAT&T、ベライゾン、マークス&スペンサーといった超一流の広告主が相次いで「とうぶんYouTubeへの広告の出稿は見合わせる!」と発表したからです。

YouTubeはグーグルの各種広告プラットフォームの中でもアルファベットの利益に最も貢献しているドル箱です。

大企業がYouTube広告に対して「後味の悪い」経験をした理由は、ヘイトのコンテンツがUPされているにもかかわらず、その動画に併せてこれらの広告主のブランド広告が流れてしまい、消費者から苦情が来たからです。

下は典型的なYouTuber、ピュー・ディー・ピーの動画です。



彼の場合、5,300万人のサブスクライバーが居り、いわゆるユーチューブ・スターとなっています。

これらのユーチューブ・スターは、ときどきナチス礼賛や「ユダヤ人は皆殺しにしろ!」などのきわどい動画をUPします。グーグルは、それを監視・モニターし切れていないわけです。

まあ、早い話、グーグルのアルゴリズムがショボすぎて、対応できてないとが、広告主たちから問題にされているわけです。

そこでグーグルは当座の措置として(このYouTuberは安全だろう)と思われるYouTuberだけに限定して広告主が広告を出稿できるような選択肢を設けました。

グーグルとフェイスブックの2社で、デジタル広告市場の約半分を支配しているので、広告主はこれらの2社にたいして「まるでスタンダード石油のような寡占になっている」という不満を日頃から持っています。

デジタル広告の出稿見直しの気運が大手ブランド企業で広がると、広告単価の下落に拍車がかかる可能性もあります。
現時点では、一過性の問題にすぎないとおもうけれど、注意を払う必要があると思います。