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資生堂が組立工程に人型ロボットを試験導入 化粧品業界初

産経新聞 3/23(木) 17:02配信

 資生堂は23日、化粧品生産を行う掛川工場(静岡県掛川市)に人型ロボットを試験導入したと発表した。ファンデーションの箱詰めなどに、2本の腕やカメラの目を備えた双腕型ロボットを活用する。工場への人型ロボット導入は、化粧品業界で初めて。労働人口の減少で人手確保が難しくなるなか、自動化を進め生産性向上を図る。

 導入する人型ロボットは、材質や硬さの違う説明書やスポンジを一つの箱に詰めるといった、従来の産業用ロボットでは対応できなかった細やかな作業をこなせる。今回だけで10台を導入し、すでに2台が稼働中という。カワダロボティクス製のロボットに、資生堂がグローリー(兵庫県姫路市)と開発したプログラムを搭載した。

 一方、作業者は微細なキズを見つける検品などに専念させて品質を確保。「ロボットとヒトの共存を図る」(小林毅久・生産技術開発センターグループマネージャー)。今後は従来比で1.5倍の生産性向上を目指すほか、口紅や化粧水の生産でも活用を検討していく。

 化粧品は、食品や医薬品とともに自動化が遅れているとされる。しかも消費者ニーズが多様化するなか、少量多品種化が加速しており、複雑化する生産への対応が喫緊の課題になっているという。導入したロボットのうち、2台は経済産業省が進める「ロボット導入実証事業」の対象で、開発費を含む5400万円の費用のうち半分を国が補助する。

最終更新:3/23(木) 18:53

産経新聞

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