初めてリスティング広告を運用しようとする人が気になることの一つに、「リスティングで出稿するキーワードってどのように選定したらいいんだろう?」ということではないでしょうか。
今回は、リスティング初心者の方でも進めていけるようにキーワード選定の全手順について書きました。
目次
1、まずは「自分はユーザーの気持ちが分かる」という思い込みを捨てる
まず最初にすべきことは、「自分はユーザーのキーワードが分かる」という思い込みを捨てることです。
その業界にいると、自分はお客さんのニーズを理解していると「誤解」してしまうことです。
この「誤解」により、あまり売上げに結びつかないキーワードの出稿に力を入れてしまったり、実は売上げに結びつきやすいキーワードを漏らしてしまったりして非効率な運用をしてしまう可能性があります。
ですので、まずは「自分はユーザーの気持ちが分かる」という気持ちを捨てましょう。
2、軸となるメインキーワードのリストアップ
次に、メインキーワードをリストアップしましょう。
ここでいう「軸となるメインキーワード」は一単語のキーワードで検索数も多い(キーワードプランナーで月間の検索ボリュームが400を超えるキーワード)のことをいいます。
このようなメインキーワードをリストアップする方法については以下の方法をご参考下さい。
(1)実際にその商品・サービスを欲している人にヒアリング
メインキーワードを見つけるための最もいい方法は、実際に商品・サービスを欲している人に「どのようなキーワードで検索しますか?」と聞いてみることが一番です。
家族や友人など、身近にその商品・サービスを欲している人がいれば聞いてみましょう。
(2)競合他社が出稿しているキーワードをチェック
メインキーワードをリストアップする方法の一つとして競合他社のサイトが出稿しているキーワードをチェックする方法があります。
このように書くと、「え?競合が出稿していそうなキーワードを一つずつチェックして調べるの?」とお考えになられる方がいらっしゃるかもしれません。しかしその必要はありません。
以下の手順によって競合他社が出稿しているキーワードを知ることができます。
①競合他社のURLをチェック
メインキーワードと思われるキーワードを入力して競合が広告出稿しているURLをチェックします。
下記画像の赤字の部分が競合のURLとなります。
②キーワードプランナーを開く
GoogleでもYahoo!でもいいので、「キーワードプランナー」と検索して下さい。
下記画像のうちで一番上に表示されている赤字で囲まれた部分をクリックします。
③Google Adwordsにログイン
まずは赤字の部分をクリックします。
次にGoogle Adwordsのアカウントを取得した際に決めたIDとパスワードを入力します。
④競合が出稿しているキーワードをチェック
まずは下記画像で赤字で囲まれた部分をクリックします。
次に下記画像赤字で囲まれた部分に競合のURLを入力します。その上で、その下部の「候補を取得」をクリックします。
下記画像の赤字で囲まれた「キーワード候補」をクリックします。
下記赤字で囲まれた部分に表示されるのがキーワード一覧です。
ちなみ、リサーチする競合のサイトとしては5サイト以上できると理想でしょう。
また、競合サイトの選定基準としては、上位の方に掲載しており、かつより昔から広告出稿しているサイトが理想です。
理由はより多額の広告費を使って長年運営しているサイトの方が改善を繰り返している可能性が高く、既にキーワードの取捨選択が進んでいると思われるからです。
※なお、運用に力をいれている競合であれば、その出稿キーワードを網羅するだけである程度のレベルの運用が可能になることも考えられます。
3、各メインキーワードの標記揺れ・類義語・省略語をカバーする
メインキーワードについては、そのキーワードで検索したい方でも、実際には似ている言葉や多少の誤記をした上で検索することがあります。そこで、そのような類義語・標記揺れ・省略後も抑えておきましょう。
(1)類義語について
まずは類義語を抑えましょう。類義語とはその言葉の言い換えや別の言い方のことをいいます。
類義語のリストアップについては下記サイトが無料で使うことができて非常に便利です。
赤字で囲まれた部分にキーワードを入力し、その右の「項目を検索」をクリックすると、類義語一覧が出てきます。
http://thesaurus.weblio.jp/
(2)省略語をカバーする
例えば、旦那さんからモラルハラスメントを受けているために慰謝料請求したいと考える方が、「モラルハラスメント 慰謝料」と検索することもあるでしょうが、同様の悩みを抱える方が「モラハラ 慰謝料」として「モラルハラスメント」を省略して「モラハラ」と記載することもあるでしょう。
このような省略語もリストアップしていきます。
(3)表記揺れについて
最後に表記揺れもカバーしましょう。表記揺れとは
例えばメインワードとして「むち打ち」を挙げた場合、そのカタカナや漢字もカバーしましょう。具体的には、「ムチ打ち」「鞭打ち」などです。
また、ムチ打ちとは 医学用語では「頸椎捻挫」というので、これもカバーします。
4、メインキーワードの掛け合わせワード
以上の流れでメインキーワードをリストアップしたら、次はメインキーワードと掛け合わせで使うようなサブキーワードをリストアップしましょう。サブキーワードとは例えば「比較」「おすすめ」「価格」「キャンペーン」「ランキング」「格安」「方法」「手法」「見積」などのキーワードです。
このようなサブキーワードですが、以下の方法でリストアップしていくとよいでしょう。
(1)キーワードプランナーを使う
先ほど利用したキーワードプランナーを使用します。進め方は以下の通りです。
①キーワードを入力する
「2ー(1)ー④競合が出稿しているキーワードをチェック」と同じ画面を開いたら、「新しい高校グループとキーワードの候補をチェック」をクリックして下記画像の赤字で囲まれた部分にキーワードを入力します。
②関連キーワード一覧が表示される
下記画像赤字で囲まれた部分をクリックすると関連キーワード一覧がリストアップされます。
下記画像の赤字で囲まれた「キーワード候補」をクリックします。
下記赤字で囲まれた部分に表示されるのがキーワード一覧です。
これらの中からメインキーワードとともにリストアップされているキーワードをサブキーワードとしてリストアップしていきましょう。
例えば、「リスティング」がメインキーワードとなる場合、「広告」や「代行」「とは」などがサブキーワードとなります。
(2)キーワードアドバイスツールを使う
Yahoo!にもGoogleのキーワードプランナーと同様のサービスとして、「キーワードアドバイスツール」というものがあります。これを使えば、出稿すべきキーワードの候補が自動的にリストアップされます。
具体的な利用方法は以下の通りです。
①Yahoo!プロモーション広告にログインする
まずはYahoo!プロモーション広告にログインします。
GoogleかYahoo!で「Yahoo!プロモーション広告」と入力した上、検索結果で一番上に表示される部分をクリックして下さい。下記画像が表示されるので、赤字の部分をクリックしてログインします。
②広告管理ツールの「広告管理:スポンサードサーチ」をクリック
下記画像の赤字で囲まれた部分をクリックします
③キーワードアドバイスツールの画面へ
「ツール」タブの矢印(▼)をクリックし、さらに「キーワードアドバイスツール」をクリックします。
④各項目を入力
下記画像内の以下の項目を入力していきます。最後に「キーワードを抽出」を入力します。
・対象年月
広告を出稿したいタイミングを入力します。
・キーワード
ここはメインキーワードを入力します。最大で50キーワード入力することができます。
・ウェブサイトのURL
リスティング広告を出稿するサイトのURLを入力します。
・希望入札価格
希望する入札価格を入力します。
ここはあまり厳密に考えすぎずに入力してよいですが、高めに設定してくと入札できるキーワードの幅が広がるので、キーワードの幅が広がります。
・スマートフォン入札価格調整率(%)
PCに対して、スマートフォンの予算比率をいくらにするかを入力します。
・マッチタイプ
キーワードを洗い出すという観点から、「部分一致」にチェックしておきましょう。
・キーワードを拡張
キーワードを洗い出すという観点から、チェックしておきましょう。
・抽出結果に含めたくない語句
キーワード選定の段階では特に入力しなくてよいでしょう。
・モバイル広告の結果を含める
ここもチェックしなくてよいでしょう。
⑥結果が表示される
以上のステップを踏むと下記画像のようにキーワード一覧が表示されます。
5、メインキーワードとサブキーワードをベースにキーワード一覧を作成する
以上の流れでメインキーワードとサブキーワードをリストアップしたら、いよいよ出稿キーワードのリストを作っていきます。
具体的な方法としては、リストアップしたメインキーワードとサブキーワードを組み合わせることになります。組み合わせとしては以下の通りです。
(1)1ワードの場合
・メインキーワードのみ
(2)2ワードの場合
・メインキーワード×メインキーワード
・メインキーワード×サブキーワード
(3)3ワードの場合
・メインキーワード×メインキーワード×メインキーワード
・メインキーワード×メインキーワード×サブキーワード
・メインキーワード×サブキーワード×サブキーワード
(4)リストアップしたキーワードはExcelで管理!
リストアップしたキーワードはExcelで管理しておきましょう。
Excelで管理しておくと、キーワードの登録が容易になります。
5、まとめ
以上で一通り運用の開始は可能でしょう。
ただ、重要なのは運用を開始した後のチューニングです。
運用実績から、問い合わせに繋がりやすいキーワードに力を入れ、繋がりにくいキーワードの露出を減らしたり、もしくは出稿を止めるなどの作業をしていきます。詳しくは次回のコンテンツで記載します。