「Apache Struts 2」に脆弱性の影響を緩和するプラグイン - 更新できない利用者向けに公開
「Apache Struts 2」に深刻な脆弱性が判明した問題で、開発チームは、最新版へ更新できない利用者向けに、脆弱性の影響を緩和するためのプラグイン2種を公開した。
問題の「CVE-2017-5638」は、デフォルトで利用する「Jakartaマルチパートパーサー」を利用した場合に、リモートでコードを実行されるおそれがある脆弱性。代替のパーサーとしてアナウンスされていた「JakartaStreamMultiPartRequest」についても同様の影響を受けることが判明している。
開発チームでは、利用するパーサーにあわせて2種類のプラグインをあらたに用意
開発チームでは今回の問題を受けて、最新版を利用できない利用者に対し、これらパーサーを安全に実装するためのプラグイン「Apache Struts 2 Secure Jakarta Multipart parser plugin」および「Apache Struts 2 Secure Jakarta Stream Multipart parser plugin」を公開したもの。
開発チームでは、最新版へのアップデートが望ましいとしつつも、利用するパーサーに対応したプラグインの「jarファイル」を特定のフォルダへ保存するだけで、脆弱性「CVE-2017-5638」の影響を緩和できるとしている。
また「Apache Struts 2」に関しては、HTMLヘッダの「Content-Type」にくわえ、3月20日に公開されたアドバイザリで、「Content-Disposition」「Content-Length」を利用した攻撃が可能であることが判明しているが、今回公開されたプラグインでは、いずれも回避できるとしている。
(Security NEXT - 2017/03/22 )
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