北朝鮮がミサイル発射し失敗 韓国国防省と米軍

北朝鮮がミサイル発射し失敗 韓国国防省と米軍
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韓国国防省とアメリカ太平洋軍は、北朝鮮が22日午前、東部のウォンサン(元山)付近からミサイル1発を発射したものの、失敗したと見られると発表し、ミサイルの種類などについて分析を進めています。
アメリカ太平洋軍の発表によりますと、北朝鮮は、日本時間の22日午前7時49分ごろ、東部のウォンサン付近からミサイル1発を発射したものの、数秒後に爆発したと見られるということです。
また、韓国国防省によりますと、ミサイルが発射された場所は、ウォンサンにある飛行場の付近で、韓国軍がミサイルの種類などについて分析を進めるとともに、さらなる発射への警戒を強めています。

韓国の通信社、連合ニュースは、ミサイルは発射直後に空中で爆発したと伝えています。

アメリカ国務省の当局者は、NHKの取材に対し、「われわれは、北朝鮮に対して平和と安定を脅かす挑発行為をやめるよう求める」と述べ、発射を非難しました。

北朝鮮は、先月12日、北西部ピョンアン(平安)北道のクソン(亀城)付近から、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを地上配備型に改良した新型の中距離弾道ミサイル1発を日本海に向けて発射しています。
また、今月6日には、同じピョンアン北道のトンチャンリ(東倉里)付近から日本海に向けて、射程が1000キロに達する中距離弾道ミサイル「スカッドER」と見られる4発を同時に発射し、このうち3発が日本の排他的経済水域に落下しました。

北朝鮮は、今月1日から韓国で行われているアメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習に強く反発しているほか、来月には、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の最高指導者就任5年、キム・イルソン(金日成)主席の生誕105年、それに、北朝鮮軍の創設85年という重要な節目を控えており、米韓両軍は、北朝鮮軍の動向に対する警戒と監視を強化していました。

官房長官 重大な関心持ち情報収集

菅官房長官は、午前の記者会見で、「わが国に飛来するミサイルなどは確認されておらず、わが国の安全保障に直接の影響を及ぼす事態が発生しているという認識はない」と述べました。

また菅官房長官は、記者団が「発射が失敗したということか」と質問したのに対し、「重大な関心を持って情報収集・分析に努めているが、事柄の性質上、具体的な内容は控えたい」と述べました。

さらに菅官房長官は、「政府は国民の生命・財産を守るのが最大の役割であり、特に北朝鮮については、最大限の高度な監視体制を常に持って、緊張感を持って当たっている」と述べました。