晩酌のアテに領土変遷の動画をどうぞ
動画サイトには歴史上の領土変遷の動画がたくさん上がっています。
戦争や内戦で刻々と領土が変化していく様子を見るのは楽しいものです。
「こんなもん、いつ見るんだよ」と問われると「そりゃ、酒飲みながら見るんですよ」と答えます。
夜中にダラダラ酒を飲みながら見ると実に楽しくて、酒が進みすぎます。
1. 世界大戦
大陸規模で領土の奪い合いを繰り広げる世界大戦中の動画は、とにかく規模がでかく、ダイナミックな戦局の動きがひと目で分かり大変人気があります。
1-1. 太平洋戦争(1941年12月8日〜1945年8月15日)
不動の人気を誇る太平洋戦争。
日本軍の開戦当初の南への拡大の勢いは凄いですが、こう俯瞰してみたら北が本当にガラ空きだったことが分かります。
1-2. 第二次世界大戦 欧州戦線(1939年9月2日〜1945年5月)
東から怒涛の勢いでドイツを飲み込むソ連に戦慄を覚える一方で、紫のフィンランドが最後の最後までがんばる様子が見どころ。
1-3. 第一次世界大戦(1914年7月28日〜1918年11月11日)
この領土変遷の動きは、当時の国際情勢を大まかに知っておかないとなかなか理解できない複雑さです。ロシア革命後の中央同盟の東への拡大がかなり興味深い。
また、欧州戦線だけでなく、アフリカ・太平洋での戦いにも注目です。
1-4. ナポレオン戦争(1803年5月18日〜1815年7月7日)
地図上で見ても、ナポレオンの戦術がはっきり分かります。一点ないし複数点突破で重要拠点を確保し、囲んで潰す。
1812年冬のロシア遠征の突破っぷりと崩壊具合は、いかにヤバい作戦だったか地図上からも明らかです。
2. 内戦
世界大戦より規模は劣るものの、敵対する両陣営の一進一退の攻防、そしてブレイクスルーした後の色の書き換わりっぷりが楽しめます。
2-1. ロシア内戦(1917年11月7日〜1923年6月16日)
赤軍と白軍の攻防だけでなく、横から日本軍やドイツ軍、チェコ軍団が殴り込みをかけてきますが、最終的に赤軍が全てを飲み込んでいきます。赤軍やばい。
併せてどうぞ
2-2. アメリカ南北戦争(1861年4月12日〜1865年6月23日)
しばらく一進一退の攻防が続きますが、北軍のグラント将軍がビックスバーグの戦いでミシシッピ川の支配権を握り南軍を東西に分裂させると、あとはジワジワと北軍が追い詰めていきます。
2-3. スペイン内戦(1936年7月17日〜1939年4月1日)
都市部が多い東部は共和派で、山岳地帯が多い西部はフランコ派の構図からスタートし、1938年春に共和国が南北に分断されてしまった後は、もうフランコ派がジワジワと拡大するだけの戦局になっていきます。
2-4. 朝鮮戦争(1950年6月28日〜1953年7月27日)
地図の乗り換えの勢いが凄まじいです。
初期の北朝鮮軍の侵攻、連合軍の仁川上陸作戦、中国義勇軍の参戦、それぞれで怒涛のように地図が書き換わっていきます。
3. 地域の領土・領邦
ある特定の地域を1000年単位で見ていくのも面白いです。
3-1. インド(紀元前2800年〜2016年)
ダイナミックなインドの領土変遷は一見の価値アリです。
一口にインドといっても、コロコロと領土が変わる北部、比較的安定している南部と特徴があり、また北部と南部がほとんど統一されていたことはないことがよく分かります。
3-2. イギリス諸島(紀元前4200年〜2016年)
有史以前から現代までのイギリス諸島の変遷ですが、驚くほど分裂と統合を繰り広げていることが分かります。これは相当面白いです。
3-3. 神聖ローマ帝国(843年〜1871年)
イギリスよりカオスなのが、神聖ローマ帝国の領邦の遷移。
12世紀後半あたりから訳がわからなくなる。
これはちゃんと専門の書物を読みながらでないと、理解が追いつきません。
4. 帝国の拡大と崩壊
大帝国の興りと拡大、そして崩壊を年単位で見ていくのも楽しいです。どのタイミングでブレイクスルーが起きたのかが一目瞭然です。
4-1. ローマ帝国(紀元前753年〜1479年)
カエサル登場前後からの領土の拡大、そして3世紀ごろからにわかに慌ただしくなっていきます。あと、最盛期のビザンチン帝国って凄かったんだなと再認識させられます。
4-2. ポーランド=リトアニア(1000年〜2015年)
比較的マイナーですが、ポーランド=リトアニアは中世東欧の大国で、リトアニアは現在では小国ですがかつてはバルト海から黒海までを支配していました。
ですが、近代では列強によるポーランド分割や大戦によって幾度も亡国の憂き目にあっています。
4-3. オスマン帝国(1299年〜1922年)
トルコ語で描かれたこの動画は、スルタンの統治期と領土の変遷を描いています。
メフメト2世、セリム1世、スレイマン1世の頃の領土拡大の勢いは凄まじいものがあります。
4-4. 大英帝国(519年〜1981年)
世界地図で描かれているので最初はイギリス諸島とヨーロッパ大陸をチマチマしてる様子しか分かりませんが、18世紀から拡大がはじまり、 20世紀前半の領土は相当えげつないことになってます。
5. 大陸
大陸単位で見ていくと、大国と周辺国がどのように相互作用しあっているのか手に取るように分かります。
5-1. 東アジア(紀元前2070年〜2017年)
我々に馴染み深い東アジアの4000年史。
僕ら漢字で覚えてるから、英語だとちょっと理解に苦労するかもしれません。
20世紀に入ってから中華人民共和国が出来るまでがドラスティックすぎてついて行けない…。
5-2. アフリカ大陸(紀元前5000年〜2016年)
アフリカの7000年史。こうやって見たらヨーロッパに支配されていた時間って意外と短くて、その大部分は独自の王国を持っているか、あるいは部族国家が長く続いていたことが分かります。にしても、今の国境線はヨーロッパ植民統治をあまりにも多く引き継いでいるというか…。
5-3. 南米大陸(紀元前3500年〜2016年)
19世紀前半にスペインからの独立を果たした後が本番です。
独立したラテンアメリカ諸国は戦争で互いの領土をぶんどりあっていきます。
このあたり日本ではあまり人気がない分野ですが、腰据えて勉強したら面白そう。
5-4. ヨーロッパ大陸(紀元前3650年〜2016年)
これも一気に流し見するにはもったいない大作。
都度都度ストップボタンを押しながらじっくり見たい。9世紀くらいから同時多発的に重要事件が頻発して領土が書き換わっていき、ザワザワする。
5-5. 全世界(紀元前3175年〜2016年)
とどめは世界です。
これだけでビール何杯も飲めます。
13世紀モンゴルがユーラシアを飲み込んでいく様は圧巻です。
しかしこれ、どれだけ時間をかけて作ったのか…。
まとめ
領土変遷動画はどんな人が見ても楽しめます。
世界史をこれから学ぼうとしている人が大まかな流れを理解するのに役立つし、ある程度知識がある人が見ても必ずどこかに新たな発見があります。
ここから新たに特定の地域や時代に興味が出てきて、学ぶ楽しさが増えていくと思います。
ビール片手にゆっくりご覧ください。