仕事柄、占い師やセラピスト、カウンセラーの方から名刺をいただくことがあります。
驚くのは、
肩書の欄に、占いや心理学系の資格などがずら~っと書かれているもの。
〇〇スクール卒業
〇〇タロット講座修了
〇〇認定心理カウンセラー
〇〇プロ養成コース卒業
〇〇養成講座〇級取得
〇〇認定セラピスト
NLP認定○○
〇〇セミナー講師
書き出すとキリがありませんが、
世の中にはありとあらゆるスピリチュアル系や
カウンセリング系の資格や検定などがあるようで、
それらを熱心に受講されたのだということが分かります。
小さな名刺の余白に、ずら~っと並んだこれらの取得資格を見ただけで
相当なお金と時間を投資したんだなとすぐに分かりますよね。
ブログのプロフィール欄などにも、
こうした資格をずらりと掲載している方がいますが。
資格を取ったり、学ぶこと、講座やセミナーなどに参加することを
悪くいうわけではありません。
むしろ周囲から見たら、
もの凄く頑張り屋で向上心に溢れている人
に見えるんではないでしょうか?
以前、一緒に仕事をしたことがある占い師さんに
まさにこのタイプの人がいました。
そこで、生年月日時を聞いて命盤を見させていただきました。
正直な感想として思ったのは
なんでこの人が占い師をしているんだろう???
と。
特に占いに縁のあるような星もないし、
占いを少し勉強したとは言え、人には「適性」というものがあります。
「占い師になりたいんです」
というご相談をお客様からも時々いただくことがありますが、
サッカーが好きでもいきなりプロのサッカー選手にはなれないように、
音楽が好きでもすぐにプロのミュージシャンにはなれないように
どんな仕事であっても、やはり「適性」というものがありますから
興味本位で少し学んだ程度で
誰でも簡単になれるというものではないと思っています。
この方の場合も例外ではなく、
どう見ても、適性があるようには見えなかったのです。
それで本人に話を聞いてみると、
別の占い師さんに誘われ半年ほど占いを学んですぐにデビューした
という経緯を教えてくれました。
それからしばらく一緒に仕事をしていて気が付いたことは
この方の内面には、激しい怒りや憎しみや憎悪などが根底にあるということ。
誰にあるのかというと「母親」に対してです。
詳しく話を聞く中で、
幼少期のころに健全な「親子関係」を築けていない
という事実が判明しました。
母親からの「愛情」って本当に大切なんだなと
日々の鑑定を通しても感じることが多いですが、
幼少期に母親から「愛されている」といった満足感を十分に得られていないと
心の中で「欠乏感」が生まれます。
最初は「淋しい」「悲しい」などの感情からスタートして
それが吐き出せないままでいると
「憎しみ」や「怒り」に変化してしまいます。
この感情が大人になってからも色々な問題を引き起こすのですが、
その一つに、欠乏感から生まれる「学び」がスタートするということが挙げられます。
また、こうした感情は母親からの愛情だけでなく、
配偶者や異性に対する感情からスタートする場合もあります。
特に女性に多いですが、
配偶者や異性から「愛されている」という満足が得られないと
「淋しい」「このままではいけない」といった感情が芽生え、
「自分磨き」という名の学びが始まります。
不安な気持ち、満たされない欲求の矛先を「学び」に向けるんですね。
その結果、次から次へとスクールやセミナーに通ったりして
満たされない思いを「知識」で埋めようとする傾向が出てきます。
特にカウンセリング系、スピリチュアル系のセミナーは要注意です。
心が弱っているときに出会った講師や仲間は癒しに感じられるかもしれませんが、
過去のお客様にもいらっしゃいましたが、
質の高い講座であれば良いですが、
料金だけが高い怪しげなセミナー(実際はほとんどこっち)などに
参加してしまうといつのまにかおかしな思想に洗脳されるといったことにも
なりかねません。
人は潜在的に「誰か」に認めてもらいたいという思いがありますから、
いろんなセミナーや勉強会を渡り歩き、
講師とかインストラクターなどについて一緒に学んでいるときだけ、
妙に「ほっとする」「安心する」のだとしたら、
常に何かを学んでいないと「満たされない思い」が根底にあるのだと思います。
純粋な好奇心や興味から何かを学ぶことは素晴らしいことだと思いますが、
そこに何を求めて行くのか?
心の底にある「欠乏感」が情報や知識を求める原動力になっているのなら
一度自分自身を内観してみる必要があるかもしれません。