金属キャスクを貯蔵する建屋は幅約62×奥行き約131×高さ約28メートル。給気口が空いており、自然の風が通り抜ける構造になっている。金属キャスクは使用済み燃料から発生する熱で温められるが、自然の通気によって冷やされる仕組み。
現在建設済みの建屋は3000トンの燃料を貯蔵可能。今後、2000トン貯蔵可能な2棟目を建設する考え。貯蔵期間は建屋・金属キャスクともに50年間。2018年後半の事業開始を目指し準備を進めている。
一方、東日本大震災の影響で原発は稼働停止や建設計画が延期されている。現地では新規性基準への対応などを進め、稼働を目指している。12年に工事を再開し、着々と建設を進めているのがJパワーの大間原子力発電所(青森県大間町)だ。
同原発は「運転訓練・広報センター」内に「運転訓練シミュレータ」を16年に設置。同シミュレーターは19年をめどに、炉心溶融などの過酷事故(シビアアクシデント)を想定した訓練を行えるように強化する。大規模災害にも対応できる人材育成が期待できる。
同発電所は08年の着工後、11年の東日本大震災に伴い本体建設工事を休止していた。敷地面積は約130万平方メートルで、出力は138万3000キロワット。
東通村にある東北電力東通原子力発電所は、青森県初の原発として、05年に営業運転を始めた。11年の東日本大震災時は点検中だったため稼働していなかった。同震災では津波が発生したが、沿岸部には2・6メートル以下の津波しか来なかったため、被害はなかった。
震災では被害を受けなかったものの、さらに安全対策を強化するため防潮堤を新設するなど、安全対策を講じ、再稼働へ向けて準備を進めている。
【福島の教訓生かす】
政府はもんじゅの廃炉を決めたものの高速炉開発の旗は降ろさず、フランスなどとの国際協力をふまえた実証炉の設計開発に乗り出す考えだ。しかし、具体的なスケジュールは明確にしていない。建設には候補地の選定などで期間を要するはずで、プルサーマル発電への期待も高まる。
青森県内の各施設は、東京電力福島第一原発事故の教訓を生かし、安全対策を実施している。青森県が核燃料サイクル実現のカギを握っている。
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