ソニー、Android OにLDAC技術を提供。将来のスマホはワイヤレスで「ハイレゾ相当の高音質」を満喫可能に
ワイヤレスでハイレゾ
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今秋リリース予定のAndroid 8.0こと「Android O」には、ソニーが大きく関わっているとGoogleが明らかにしました。The Vergeが伝えたところによると、ソニーはこれまでに250件以上のバグ修正に貢献しており、さらにAndroid Oに対してハイレゾ相当の高音質Bluetoothコーデック「LDAC」技術を提供しているとのこと。
LDACといえば、2015年1月にソニーが発表したBluetooth用コーデック。最大で96kHz/24bit、990kbpsの音声伝送が可能で、Bluetooth標準のSBC(44.1kHz/16bit、最大328kbps)に比べてスループットで約3倍の情報量を送れます。
現在の状況では、スマートフォンを中心にモバイルリスニング環境を構築する際、利便性を重視してBluetoothイヤホン/ヘッドホンを使うと音質を犠牲にしなければなりません。また、音質を重視して有線のイヤホン/ヘッドホンを使えばケーブルの取り回しなど利便性を我慢する必要がありました。
しかし、Android OがLDACを標準搭載した場合、同OSを搭載するスマートフォンはLDAC対応のBluetoothイヤホン/ヘッドホンさえあれば(たとえイヤホンジャックが廃止されたとしても)、ハイレゾ相当の音質でしかもワイヤレスなリスニング環境が構築できます。さらに自宅の音楽環境もハイレゾ/LDAC対応のBluetoothスピーカーなどがあればそれだけで必要十分な音楽環境が構築できることになりそうです。
もちろん最近はLDAC対応でなくとも充分に高音質なBluetooth再生機器もあり、一般的な音楽リスナーにはLDACを使ってまでの高音質が必要ないという意見もあります。また日常的にApple MusicやSpotify、Google Play Musicその他の音楽ストリーミングを利用している場合は、いくらLDACにしたところで高音質化の恩恵はないかもしれません。
とはいえ、ふとハイレゾ音源の高音質に触れたいと思ったとき、それがすぐできるというだけでも、Android OにLDACを搭載する意味はあるはずです。
ちなみに、LDAC対応の再生機器はソニーだけでなく、ライセンスを受けたエレコムもBluetoothスピーカーを発売しています。またAndroid O搭載のスマートフォンやオーディオプレーヤーが普及すれば、エレコムのようにLDAC対応機器を発売するメーカーも増えるかもしれません。